【ブラリフェス/SUMMER SONIC 2018】ポルトガル・ザ・マンを見に幕張へ。予想以上のカウンター色もあって、次の来日も期待。
SUMMER SONIC 2018
2018.08.19@ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
サマーソニックに行く場合は目的がはっきりしている。それはどうしても見たいアーティストがラインナップされているかどうか。2年前に参加した前回はmoeのサマソニ初出演が目的だった。今年のお目当てはポルトガル・ザ・マン。2014年にアメリカのサスカッチで見た時にはピンク・フロイドの『ダークザイド・オブ・ザ・ムーン』をカバーしていて、そのライブがすごく印象的だった。昨年リリースされた新作『ウッドストック』もグラミーを獲得するなど、アメリカのフェスでもヘッドライナー級に成長している。フジロックを含め、今年どうしても見たいバンドの筆頭だった。加えて昨年のフジロックで見逃したサンダーキャットも同じ日にラインナップされている。ということで2日目の19日のみ参加。
昼過ぎに幕張に到着。どうも駅から会場へ歩いている人が少ない。メイン会場となるスタジアムに入っていなくて、ソニックステージとビーチステージにしか行っていないから、全体を感じたわけでないけれど、その少ないというイメージは最後まで払拭できなかった。歩きやすくていいのだけどね。
今年クリティック・チョイス・アワード賞(過去にはアデルやサム・スミスも受賞)を獲得したジョルジュ・スミスを見て、ポルトガル・ザ・マンへ。後方のスクリーンではリキッドライトやアニメなどを使い、それを照明とリンクさせていく。サウンドにもサイケデリック感がある。音を光と映像。この3つのバランスで、どんどんと覚醒させてくれる。ショーの後半にこんな言葉が映し出された。「そうだよ、ここにはコンピュータなんてない。全部生の楽器さ」「みんな好きかな ハッパ吸うの イッチまうの」。メジャーではあるのだけど、立ち位置としてはカウンター。残念だけど、日本ではなかなか認められないだろうなあ。アルバムの音よりももっと深くて、踊るというよりも漂っているような感覚を味わうことができた。
ポルトガル・ザ・マンが終わってソニックステージからビーチステージに移動。サンダーキャットとジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリックで締め。マリンステージのテャンス・ザ・ラッパーも見たかったけど、動き回ることもなく、結局4つのバンドのライブをフルで見て終了。
ひとつのバンドのライブ時間が1時間程度で、どっぷりそのバンドの音世界に入るには短いけれど、今、どんな音を提出してくれているのかを知るには適しているフェスだ。日本では、海外からアーティストを招聘するフェスが少ないだけに、サマーソクックで知ってそこから入っていく。これもフェスとしては大きな使命だ。ポルトガル・ザ・マン、早く単独ショーで再来日してくれないかな。