■■ JH2A NEWS PICK-UP Vol.34 ■■ 2023/12/18
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① 【アンモニア燃料船/国内】JERA、日本郵船、レゾナック 世界初の船舶への燃料アンモニア供給実現に向けた共同検討開始
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JERA、日本郵船、レゾナックは、世界初となる船舶への燃料アンモニア供給の実現に向けて、共同検討契約を締結した。本契約は、 日本郵船がNEDOのGI基金事業として研究・開発を行っているアンモニア燃料国産エンジンを搭載したタグボートへのアンモニア 燃料供給実現に向けて、3社共同での検討を定めたもの。具体的な共同検討項目は、①燃料供給に係る安全な運用方法の確立、 ②燃料アンモニアの港湾地区への輸送・受入体制の構築、③船舶用燃料供給のルール形成に向けた関係各所への働きかけ。アンモニア 燃料エンジン搭載船舶へのアンモニア供給は、世界初の取組みとなり本共同検討を通じて海運分野の燃料アンモニア普及促進に寄与する。 (12/13 プレスリリースより)
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② 【水素ボイラー/国内】川重冷熱工業 「水素混焼」大型貫流ボイラーを新発売
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川重冷熱工業は、高圧・大容量の大型貫流ボイラー「Ifrit(イフリート)」シリーズに、水素混焼仕様を加え、2023年12月より発売する。 本製品は、同社が培ってきた副生水素を燃料とする水管ボイラーおよび炉筒煙管ボイラ—での水素混焼技術と、「Ifrit(イフリート)」シリーズ の特長である高圧かつ大容量で安定した蒸気供給を可能にしたノウハウを組み合わせ、水素ガスとLNG(液化天然ガス)の混焼モード と2つの燃料を個々に燃焼する専焼モードを切り替えることができる3モード燃焼(水素専焼、水素・LNG混焼、LNG専焼)のバーナを 搭載し、混焼時は水素を熱量比0~30%までの任意の割合で利用可能な大型貫流ボイラ「Ifrit(イフリート)」を開発した。脱炭素を志向する ユーザーの導入機運の高まりを受け、本製品では燃料別の燃焼モード切替を実現することと同時に水素専焼仕様もラインナップ。また、 利用にあたりボイラー技士免許は不要で、ボイラー取扱い技能講習修了者による取扱いが可能。(12/5 プレスリリースより)
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③ 【e-メタン/国内】西部ガスなど 地域の原料を活用したメタネーション実証事業を開始
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西部ガス、IHI、JCCL、九州大学、日本ガス協会、ひびきエル・エヌ・ジー、北海道ガス、広島ガス、日本ガスが共同で検討を進めていた 「地域原料活用によるコスト低減を目指したメタネーション地産地消モデルの実証」が、環境省の令和5年度「地域共創・セクター横断型 カーボンニュートラル技術開発・実証事業(二次公募)」に採択された。本実証事業は、地域資源の再エネの余剰電力や近隣工場から 発生する副生水素・未利用CO2を有効活用したメタネーションによりe-methane製造コストの低減と環境価値提供を目指すもの。 なお、e-methane製造(実証運転)は、2025年度にひびきLNG基地内で実施する予定。 (12/4 プレスリリースより)
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④ 【水素バイク/国内】川崎重工業 水素バイク試作車を初公開 1000ccクラス、年明けに試験走行
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川崎重工業は12日、水素を燃料に駆動するエンジンを搭載した「水素バイク」の試作車を初公開した。年明けに試験走行を始める。 川崎重工傘下のカワサキモータースが手がけた。エンジンの排気量が1000ccクラスの大型バイクで、水素を入れるタンクを備えて いるため、車体後部が張り出しているのが特徴。カワサキモータースとホンダ、ヤマハ発動機、スズキなどは5月、研究団体「水素小型 モビリティ・エンジン技術研究組合」を設立。各社は技術面で連携する一方、製品開発を独自に進める。 (一般報道より)
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⑤ 【水素給湯器/国内】ノーリツ 家庭用給湯器における水素燃焼技術発表会を開催
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株式会社ノーリツは、14 日に、「家庭用給湯器における水素燃焼技術発表会」をノーリツ明石本社工場内にて開催した。発表会では、 実用化を目指し技術開発を進めているプロトタイプを使用して、水素 100%燃焼の実機運転を披露した。今回の水素燃焼技術及び水素 100%燃焼の家庭用給湯器は、給湯時に CO2 を排出しない、製品分野の取り組みにおけるカーボンニュートラル実現の要となる技術・製品 として開発を進めている。実機運転は、水素 100%ガスと従来ガスの双方で運転を行い、排出 CO2 を計測してその違いを確認。水素 100%ガスにて給湯を行い、リモコン温度変更や流量変化に素早く追従した給湯動作を確認しながら、その完成度の高さを披露した。 (12/14 プレスリリースより)
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⑥ 【DAC/国内】ENEOS アジア太平洋地域で初となるClimeworks社のCO2回収装置を導入~大気中のCO2回収実証試験を開始~
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ENEOSは、大気中のCO2を回収する、Climeworks社製のCO2回収装置(Direct Air Capture、以下「DAC装置」)をアジア太平洋 地域で初めて中央技術研究所内に導入し、実証試験を開始した。経済産業省の「カーボンリサイクルロードマップ」に掲げられた2050年 カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを進めており、その一環として、大気のCO2を回収し合成燃料の原料の一部として 有効利用する技術開発に取り組む。実証試験では、Climeworks社のDAC装置を導入することで、大気中に低濃度(約0.04%)で 含まれるCO2を純度100%に近い状態で回収することや、回収したCO2を合成燃料の原料の一部として使用することについて検証する。 また、気温の年較差が大きく降水量が多く高温多湿となる日本固有の環境下でのDAC技術の実証試験を進める。 (12/8 プレスリリースより)
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⑦ 【政策/海外】オマーンがグリーン水素液化 輸出用の共通インフラ計画を発表
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オマーン・スルタン国エネルギー・鉱産資源省と Hydrogen Omanは、オマーン国内で生産されるグリーン水素販売用の液化水素ルート 開発を共同で進めるため、アムステルダム港、 Zenith Energy Terminals 、 GasLog と共同研究協定( JSA )を締結した。本協定には、 オマーンにおけるオープンアクセス型の水素液化・貯蔵・輸出施設の開発に必要な要件の詳細な評価実施のほか、 GasLog が現在開発 中の液化水素輸送専用船の提供も盛り込む。本協定の主な目的は、オマーンとオランダの間にグリーン水素回廊を確立し、 Zenith Energy のターミナルをオマーンで生産された水素の輸入・再ガス化・さらなる流通の目的地として、アムステルダム港内の地元オフテーカーだけで なく欧州内陸部の大規模産業にも供給する。オープンアクセス型の液化施設により、オマーン政府は、他の世界市場への費用対効果の高い 水素輸出回廊の模索もできるようになる(12/5 一般報道より)
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⑧ 【電解装置/海外】旭化成、欧州における食塩電解セルレンタルサービスの実証を開始
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旭化成株式会社は、欧州最大級のNobian GmbH、欧州で6カ国10カ所以上の物流拠点を持つLOGISTEED Europe B.Vとともに、 欧州における食塩電解セルレンタルサービスの実証を開始した。近年、電池・電子部品向けの需要拡大やウクライナ情勢の影響を受け、 食塩電解セルに用いられる貴金属の価格は高騰傾向にある。また、今後の水電解の普及に伴い、この傾向が継続・加速すると予測。 このような市場環境において、限りある貴金属資源をどう有効活用していくかという課題直面している。この課題に対し、同社は貴金属 および金属のサーキュラーエコノミー実現の第1歩として、Nobian社・LOGISTEED Europe社とともに、欧州におけるセルレンタルサービス の実証を開始するに至った。(12/5 プレスリリースより)
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⑨ 【グリーン水素/海外】伊藤忠・大阪ガス 世界最大規模のグリーン水素製造を推進するデンマークEverfuel社への出資について
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伊藤忠商事株式会社と大阪ガス株式会社の100%子会社であるOsaka Gas UK, Ltd.は、共同で保有予定の特別目的会社(以下「SPC」) を通じ、グリーン水素バリューチェーン構築を推進するEverfuel A/Sの株式取得に関する契約を締結した。デンマークを含む北欧は、 風力等の再生可能エネルギー資源が豊富でグリーン水素製造に適していること、政府補助や規制の整備により水素社会到来の機運が 高いこと、等、水素地産地消事業の早期開始に有利な条件が揃っている。Everfuel社は水電解装置を用いたグリーン水素生産設備・輸 送機器・水素ステーションの設計・EPC・運用を行い、産業分野・モビリティ分野への水素の販売を通じて、地産地消のグリーン水素バリュ ーチェーン構築を推進している。(12/13 プレスリリースより)
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⑩ 【グリーン水素/海外】三菱商事グループ 三菱商事の発電企業DGA社が豪社エネルギー会社と水素調査
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三菱商事の発電事業子会社ダイヤモンド・ジェネレーティング・アジア(DGA)はこのほど、オーストラリアのエネルギー会社レニュー・ エナジー(ReNuEnergy)の完全子会社カントリーワイド・ハイドロジェンと共同で、ビクトリア州ポートランドで再生可能エネルギーを利用 して生産するグリーン水素の事業調査を実施する。調査では、ステージ1として発電容量10メガワットのグリーン水素製造施設と、 国内輸送などのための燃料補給ステーションの建設、ステージ2として北アジア向けの大規模な水素とアンモニアの輸出について研究 を行う。DGAとレニュー・エナジーはまず、今回の水素計画にそれぞれ50%の参加権益を保有する予定。調査は2024年12月31日 までに完了する見込みで、調査が成功した場合には、共同開発と投資に関する取り決めについて交渉する。 (12/13 プレスリリースより)
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⑪ 【グリーン水素・アンモニア/海外】東京電力 インドネシア共和国でのグリーン水素・アンモニア実証研究の共同開発合意の締結
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Pertamina Power Indonesiaと東京電力ホールディングス株式会社は、インドネシア共和国におけるグリーン水素・グリーンアンモニア 実証研究に関する共同開発合意を締結した。本JDAを通して、実証前調査を行うにあたって実施体制やスケジュールを明確化し、 2024年10月から実施予定の実証研究に向けて、PPI社と東電HDが共同で取り組むことを定めている。将来的には、PPI社と東電HD は基本合意書(MOU)に基づき、この共同研究で得られた知見を事業化に繋げていく。事業化にあたってまずは、インドネシア国内を対象 に販売を行い、中長期的には日本を含むインドネシア国外への輸出を目標に掲げている。 (12/15 プレスリリースより)
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⑫ 【グリーンアンモニア/海外】丸紅 グリーンアンモニア事業調査に関するオマーンHydromとの契約締結について
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丸紅株式会社は、オマーン王国国営石油会社傘下のOQ Alternative Energy LLC、アラブ首長国連邦で建設業、観光業、トレーディング 業等を多角的に手掛ける複合企業体であるDutco Group傘下のDutco Overseas Limited、および韓国のSamsung C&T Corporationと コンソーシアムを組成し、国営オマーン・エネルギー開発公社の子会社でオマーン国内のグリーン水素事業開発を管轄するHydrogen Oman SPC と、2023年12月12日にグリーンアンモニア事業開発契約および用役権契約を締結した。同契約により、今後47年間にわたり、Hydromから 本コンソーシアムに対して、事業開発権・用役権が付与される。これをもとに、本コンソーシアムは、今後本格的な事業化調査を行った上で、 事業開発、グリーンアンモニアサプライチェーン構築を目指す。 (12/13 プレスリリースより)
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⑬ 【グリーンアンモニア/海外】IHIとENOC ドバイ初のグリーンアンモニア製造・販売事業の検討を前進させる実現可能性調査を開始
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IHIは、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ首長国有石油・ガス公社であるEmirates National Oil Company(ENOC)と、UAE・ドバイおよび 周辺首長国で、豊富な太陽光資源を活用した再エネ由来のグリーンアンモニア製造・販売の検討を一歩前進させることに合意し、 技術的検討を含める実現可能性調査を開始した。 両社は昨年11月に事業性評価を開始し、競争力のあるグリーンアンモニア製造を 実現するための課題抽出と対策立案を優先的に実施。関係公社等のサポートを受けながら検討を進めた結果、目標達成の可能性が 十分あることを両社で確認できたことから、技術面も含めた総合的な検討を行う実現可能性調査に本件を移行することに合意した。 (12/6 プレスリリースより)
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⑭ 【グリーンアンモニア/海外】伊藤忠商事 脱炭素社会実現を目指した南アフリカ ハイブ社とグリーンアンモニアビジネスで協業
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伊藤忠商事は、Hive Hydrogen South Africa(ハイブ社)と、脱炭素社会の実現を目指したグリーンアンモニア分野での協業に関する MOC(協力覚書)を締結した。2023年9月に経産省は東京GXウィークプレナリーセッションを開催し、日本と南アフリカ共和国間で 水素・アンモニア分野の協力覚書が締結された。今回ハイブ社とのMOCは、両国間の覚書の目的である持続可能で安価な水素及び アンモニアサプライチェーン開発に関する協力深化に合致するもの。今後両社は南アフリカ共和国東ケープ州ネルソンマンデラベイ、 クハでのグリーンアンモニア製造事業につき共同で検討する。本製造事業は同国の豊富な再エネ(風力・太陽光)や港湾等の既存設備を 活用することで、競争力あるグリーンアンモニアを製造・販売することを見込んでいる。 (12/11 プレスリリースより)
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⑮ 【パイプライン/海外】東京ガスネットワーク イタルガス社とガス導管事業の発展を目的とした相互協力協定を締結
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東京ガスネットワークは、イタリアのガス導管事業者であるイタルガス社と2023年12月1日に、ガス導管事業の発展を目的とした 相互協力協定を締結した。本協定を基に、東京ガスからガス導管事業を継承した東京ガスネットワークとイタルガス社が、今後の協業も 視野に、脱炭素やレジリエンスをはじめとした様々な分野で協力関係を構築し、両社のガス導管事業の更なる発展に取り組む。 脱炭素分野では、バイオガス、水素、e-メタンといったカーボンニュートラルなガス体エネルギーの輸送技術や、工事中のメタン排出を 削減する工法について相互協力する。 (12/4 プレスリリースより)
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⑯ 【水素ステーション/海外】中国初の商用アンモニア水素製造・水素化エネルギーステーションが稼働開始
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中国初の商用分散型アンモニア水素製造・水素化一体化ステーション「南寧振興エネルギーステーション」が8日、広西チワン族自治区 で完成し、試験稼働に成功した。分散型ステーション内での水素製造技術は水素の長距離輸送の課題を効果的に解決することになる。 中国は世界最大の合成アンモニア生産国・消費国で、合成アンモニア産業は全国に広がっている。国家発展改革委員会とエネルギー局 は2022年3月に「第14次五カ年計画新型エネルギー貯蔵発展実施方案」を発表し、初めて「アンモニア」を重要な水素貯蔵キャリアとし て重点難関攻略方向に盛り込み、「アンモニア・水素エネルギー貯蔵」モデルの展開を打ち出した。現在までに国内の水素ステーションの 数は世界1位となっている。(12/10一般報道より)
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⑰ 【FC建機/海外】コマツとゼネラルモーターズ ダンプトラック向け水素燃料電池の共同開発契約を締結
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コマツと米国大手自動車メーカーのゼネラルモーターズ(GM)は、コマツのマイニングにおける主力機種である超大型ダンプトラック 930E向け水素燃料電池モジュールの共同開発契約を締結した。水素燃料電池は、約290トンの積載能力を有する超大型ダンプトラック 930Eの様に厳しい稼働条件仕様が求められる車両にとって、排気ガスゼロを可能にする画期的ソリューションのひとつ。また、鉱山向け ダンプトラックは1つの鉱山のみで製品寿命を終えることが多いので、車両台数の規模に合せた水素充填インフラを効果的に準備し易い。 両社は、2020年代中頃に、米国アリゾナ州のコマツのアリゾナ試験場でGMのHYDROTEC(ハイドロテック)水素燃料電池を搭載した プロトタイプの試験を計画している。このプロトタイプは2メガワット以上のHYDROTEC水素燃料電池を搭載する予定。 (12/13 プレスリリースより)
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⑱ 【e-メタン/海外】東邦ガス TES社とe-メタンのサプライチェーン構築に関する包括連携の覚書締結
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東邦ガスとTree Energy Solutions Belgium(TES社)は、e-methane(e-メタン)のサプライチェーン構築に関する包括連携の覚書を締結した。 e-メタンは、既存の都市ガスインフラや消費機器を活用できるため、日本でもカーボンニュートラル(CN)へのスムーズな移行と追加的な 社会コスト抑制に資する燃料として期待されている。既に欧州では、複数のe-メタン製造プラントが稼働しており、CN実現に向けた 有望な選択肢として注目が高まっている。本連携は、e-メタンのサプライチェーン構築に向けた検討に加え、e-メタンの認知度向上や、 CO2カウントルール、経済的支援などの制度設計に関する働きかけを共同で行うもの。 (12/4 プレスリリースより)
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⑲ 【ISO/海外】COP28 水素製造の温室効果ガス排出に関するISO方法論
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水素製造の温室効果ガス(GHG)排出量評価に関する ISO 方法論が、本日(12 月 5 日)COP28 議長国の水素に関するハイレベル 円卓会議で合意された。ハイレベルラウンドテーブルは、国際水素貿易フォーラム(IHTF)の最初のラウンドテーブルとして開催された。 オーストラリア、ブラジル、カナダ、エジプト、ドイツ、オマーン、英国、米国などの国々から20人以上の閣僚が参加し、世界の産業界を 代表する水素評議会CEOの代表団も参加した。ISO 規格 (TS 19870) は、ISO 14067 に準拠して、水素製品の二酸化炭素排出量を 決定する方法論。国際標準化機構(ISO)のウルリカ・フランケ会長は、「これは、ライフサイクル分析に基づいて、well to consumption gate を含む消費口までの水素の温室効果ガス排出量を評価する真の国際的な方法論である」と述べた。(12/5 一般報道より)
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⑳ 【金融/海外】H24とMasdar 水素の普及に向けた戦略的枠組みを構築することで合意
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水素インフラ投資会社Hy24は14日、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のアブダビ未来エネルギー公社Masdarと、グリーン 水素の普及に向けた戦略的枠組みを構築することで合意した。両社は今後、共同で米大陸やアジア・太平洋地域、中東・北アフリカ(MENA) での大規模なグリーン水素生産プロジェクトに投資する。マスダールは今後5年間で、Hy24が運用する「クリーン水素インフラ・ファンド」 から最大で20億ユーロを受け取ることができる。UAEは国内の水素生産量を2031年までに年間140万トン、50年までに1,500万トン に増やす目標を掲げる。マスダールはこの国家水素戦略に沿って、30年までにグリーン水素の生産能力を年間最大100万トンに拡大 することを目指している。 (12/14 プレスリリースより)
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㉑ 【CCS/海外】ENEOS 日豪間の CCS バリューチェーン構築に向けた Santos との共同検討の開始について
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ENEOS株式会社は、オーストラリアの石油・ガス大手の Santos 社との間で日豪間の CCSバリューチェーン構築に向けた共同検討に
関する覚書を締結した。今回合意した共同検討は、ENEOSの製油所および日本国内の様々な産業から排出される CO₂を回収し、
オーストラリアに海上輸送した上で、Santos が保有する南オーストラリア州のムーンバ貯留サイトへの圧入・貯留を実施することによる
CCS バリューチェーン構築に関する事業性を調査する。さらに 3 社共同で、ムーンバ貯留サイトにおいて Direct Air Carbon Capture
and Storageおよび合成燃料製造の検討を実施する。Santos は、ムーンバ貯留サイトにおいて、世界最大規模の CCS 事業に取り組んでおり、
2024 年には CO₂の圧入・貯留を開始する予定。
(12/15 プレスリリースより)