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ハイリー・センシティブ・パーソン

2024.01.16 12:57

このところ、災害や事故、紛争のニュースが続きます。

渦中におられる方へ心よりお見舞いを申し上げます。

そして、もしかすると、離れたところにありながらも、ニュースに触れて気付かないうちに心身を疲弊させている方がおられるのではと思い、このテーマを取り上げてみます。


ハイリー・センシティブ・パーソン(Highly Sensitive Person:HSP)についてご存知でしょうか?

生まれつき非常に感受性が強く敏感な気質を持った人の呼び方です。

病気ではなく、生まれ持った気質です。

成長過程で育まれたものの影響で、そのような傾向のある方もおられます。


例えば、

・遠くで誰かが叱られていると、ドキッとする

・他人の気分に左右される

・その場の空気が重いと、いたたまれない

・過去のささいな失敗を引きずってしまう

・環境の微妙な変化によく気づき、気になる

・他人に迷惑をかけないように、神経をとがらせている

・美術や音楽に深く心動かされる

・他人の喜びも痛みも自分事のように感じられる

など。

ご自身がHSPかチェックしてみたい方は、こちらなどをご参考にどうぞ。

HSPセルフテスト(HSP提唱者であるエレイン・アーロン博士による)


HSPは、高感度のアンテナで周囲からたくさんの情報を拾ってしまう「気づきやすい人」。

共感力も高く、キャッチしたことへの心の反応パターンも多く複雑なので、ストレスで精神的に疲れやすい特徴があります。

5人に1人が該当すると言われてきましたが、最近の研究ではもっと多いというデータもあるそうです。

また日本人は割合が高いとも言われるようです。

それにしても少数派ではあるので、周囲の理解が得られず、「気にしすぎ」「考えすぎ」「細かすぎ」などと言われて傷ついていらっしゃる方も多いと思います。


今回私も改めて色んなチェックリストを試してみましたが、もれなく強度のHSPでした。

私の場合は、

 人混みが苦手

 戦争・暴力映像を観たくない

 ディベートが辛い

 トラブルがあると、相手より自分を責める

 嫌な出来事から、考えや気分の転換がなかなかできない

 話の通じそうな人に過度な期待をしてしまう

 改善点を話しているつもりが、文句が多いと言われ傷つく

 頑張りすぎてプッツリ引きこもりたくなる

昔から割とそんな風で、生きづらさを感じてきました。

母は私に「鈍感力をつけなさい。」と言いますが、なかなか難しいものです。


では、その生きづらさをどう楽にしていきましょうか?

筋肉だったら、「この筋肉を鍛えるためにはこの運動」と対策することができます。

心のことは、ピンポイントで1対1の解決策とはいきにくいですね。

それでも、たくさんのドクターやカウンセラーが様々な提案をしてくれています。


・ひとりになる

・やわらかいものに包まれる

・体に意識を向ける

・テレビやスマホなど、情報源をオフにしてみる

・ペットでもアニメでも音楽でも「自分にぴったりくる世界」に心ゆくまで浸る

・自分のチャレンジ(ジョギングや習い事など)を楽しむ

・合わない状況には、無理に自分から歩み寄ろうとしない

・心の陣地を調整する



HSPに限らず誰でも、他人や現象に右往左往させられることはあるでしょう。

「頭ではわかっていても、気持ちと体がバラバラで・・・。言うこときかなくて・・・。」

などということも。

何だか、種類も大きさも性格も気分も様々なたくさんの犬たちを一気に散歩させている光景を想像してしまうのです。

心、体、感情、思考、魂、霊…いのちには様々な面があって、色々な呼ばれ方や捉え方をされますが、全ては自分が主導のワンチームです。

それぞれのリードは伸び縮みしたとしても、誰かに渡さない、手放さない。

自分の体に触れることで、主導権を取り戻し確認できるような気がするのです。


もしも辛いなぁ疲れたなぁブレてるなぁと思ったときは、自分を抱きしめて、暖かさを感じてみてください。

呼吸に合わせて体が動くのを感じてください。

体にわざとグッと力を入れてから、フッと抜いてみると、力んでいた体がリラックスします。


私も長いこと自分を社会不適合者だと思ってきましたが、今は悔やむことも減りました。

気質は変わらないかもしれませんが、性格や反応には変えられる余地があると思っています。

ストレスの低い方を選ぶのは逃げることではないし、逃げたっていい。

ん?でも成長を考えたときどうなのか?

いやそもそも皆が成長したい訳でもないし。

だいたいHSPなんてラベリングすることの弊害は大丈夫かな。

それでも理解や生きづらさ解消のヒントになるし。

はい、こうやってグルグル考えてしまうのがHSPでしょうね。

お陰で、そんな人の気持ちがよ〜くわかるのが私の特徴で、ケアを仕事にしようと思った根っこの1つです。