勝手に比較!住宅の設備・建材まとめてみました!~巾木の種類編
目立たないけれど、大切な役割を持つ
巾木とは壁と床が接する部分に取り付ける見切り材のこと。空間をすっきり見せる効果もある。
壁や床を保護し取り合い部をすっきり見せる
施主との打ち合わせ時に「巾木って何ですか?」「必要ですか?」と聞かれることがあるくらい、巾木は目立たない存在だ。だが、機能的にも住まいに欠かせないもので、インテリアのイメージを大きく左右する大切なアイテムでもある。
巾木は、壁と床の取り合い部のすき間をふさいで納まりをきれいにしたり、靴や物があたったときの衝撃を弱めたり、壁の汚れを防ぐ役割を持つ。また、空間をすっきり見せる効果もある。
巾木の納め方は大きく「入り巾木」と「出巾木」の2つ。壁面に対して巾木が引っ込んでいるものを入り巾木、巾木が出ているものを出巾木という。近年は、あまり目立たせず、すっきり納める傾向があるため、工事の手間がかからず、高さや厚みを抑えた出巾木が一般的だ。
出巾木は「ソフト巾木」と「木巾木」が主流。素材はある程度強度があり、弾力性のあるものが使われる。幅がスリムなタイプやカラーバリエーションも豊富で、壁材や床材とコーディネートしやすくなっている。
巾木選びのポイント
- 出巾木が一般的
- 薄い巾木はホコリがたまりにくいが衝撃に弱い
- ぶつかりキズを防ぐため掃除機に合わせて高さを選ぶ
- 建具枠、造作枠から巾木の木口がはみださないか
- 壁や床のデザインに合っているか
巾木(出巾木)の種類
さまざまな機能を持つ巾木
《掃除がラク》
薄型巾木(大建工業)
薄く、上部がR形状のため、ホコリがたまりにくい。
《リフォームでの取り付けが簡単》
巾木J[気密]リフォーム向け(大建工業)
石膏ボードとクロスの継ぎ目をカバー。クロスを剥がさずに巾木を交換できる。
*気密巾木:パッキンが付いていて、壁や床との間に隙間ができにくいよう設計された巾木
《スリムでフラットな巾木》
スリム造作部材(大建工業)
厚さ7mmなので目立たず、シンプルですっきりとしたコーディネートに。
《夜や停電時の歩行をサポート》
あかりサポート巾木(ノダ)
暗くなると巾木に組み込んだ蓄光素材が発光して歩行ルートを誘導。
《配線をカバー》
配線革命(東都積水)
巾木の中に、ケーブルなどのコードをすっきりと収納できる。
《衝撃から守り、汚れが付きにくい》
ガード巾木(サンゲツ)
高さが300mmあるため、車いすなどの衝突から壁を保護。防汚機能付き。
【知っておこう!】簡単、きれいに仕上げるリフォーム専用商品
「巾木が壁からはずせない先付け巾木*だった」「建具枠から巾木の木口がはみ出した」「コーナー部分の巾木がズレる」などリフォームにつきものの「困った」に役立つ商品を紹介。
*石膏ボードで壁下地を作る前に取り付ける巾木。壁に埋められているので、簡単に壁から撤去できない。
《先付け巾木なら》
リノバ カバー材(LIXIL)
既存の巾木にカットしたカバー材をかぶせる。
《コーナー部分がズレるなら》
リノバ フレキシブルコーナーキャップ(LIXIL)
ハサミで簡単にカットできる半硬質素材で、コーナーの段差やズレをきれいに納める。
《切断面が見えるなら》
リノバ 巾木用エンドキャップ(LIXIL)
巾木の木口部分をきれいにカバー。
リフォマガ2023年9月号掲載