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リンパドレナージュサロンRomarin

長く残るものにはイミガアル

2024.01.21 08:02

先週は神保町へ絵を見に行ってきました。


年に一回この画廊で行われる展示会も今年が最後になってしまうとのこと。

いつも丸木俊さんの姪のひさ子さんが撤収のために最終日にいらっしゃるので、その日に行っていたのですが、都合が合わず別の日に。

そしたらひさ子さんがいらしてびっくり。

「来年からは都内で絵を見てもらう機会がなくなっちゃうから寂しくなります。」とのことでした。

平日でしたが、それほど広くない画廊の中に数名のお客さんがいらして、中には若い学生さんも。


今回初めて展示された絵があって、そのエピソードをひさ子さんが話してくれます。


「この絵の中に描かれてるこの文字はガンジーの言葉なんです。」とひさ子さん。

『え?何かありがたい言葉なんですか』と尋ねると

「お酒は毒よりも体に悪い、って書いてあるんです。俊先生お酒が大好きだったから笑」


ユーモアのセンスも抜群な丸木俊さんです。


そんな二人の会話を、その若い学生さんが傍でニコニコしながら聞いてらっしゃいました。

きっと俊さんの絵がお好きなんだなぁ。


実はうちの孫殿も俊さんの絵本が大好き。

全く派手な色使いではないのに赤ん坊の心をとらえてしまうみたいです。


その本とはこちら。

娘たちも小さい頃からお気に入りでした。


なんでしょうね。何が小さな子供の心をとらえるのか。

昔からずっとある本にはそんな秘密が隠されている気がします。


そういえば去年のクリスマスに送ったこの本も孫殿のお気に入りになりました。


この本が流行ったのは1954年のアメリカでのこと。

作者のクレメント・C・ムーアは、アメリカの神学者。いまから200年前の1823年のクリスマス、病気がちだった娘を笑顔にしようと、この詩を書きました。

いまでは当たり前の、トナカイのソリに乗って、赤い服に白いひげ、ちょっと太った笑顔のサンタクロースのイメージは、この詩によって世界中にひろまりました。

そしてこの本は、クリスマスのプレゼント用にと靴下に入るように長方形をしています。


字も多くて絵も細かくて、一歳半の赤ん坊には少し早いかなと思ったのですが。。。

それが、大人たちの思惑なんてどこへやらで、とってもお気に入りになったようです。


保育園のクリスマス会でももらった帽子を毎回かぶって、この本を読んでと持ってきます。


古くからあるものって、何かがあるからずっと残っているんですね。


そんな風に長く残るものって、今の身の回りにどのくらいあるのでしょうか。

本や絵や音楽などの芸術も大量消費で次から次へと生まれては消え、その中でずっと残り続けるものがあるのかしらと思います。


思えば、私のやってるリンパドレナージュはもうすぐ生まれて100年になります。

すごい技術だからこそ、次の時代にも残したい、そう思っています。

器械では絶対にできない、人の手でしかできないものだからこそ、残す価値があります。

私一人でできることなんてとてもわずかではありますが。。



ひさ子さんとお会いするのは去年の3月以来です。

その時は、私が東松山にある丸木美術館に伺ったのでした。

俊さんが使っていたアトリエが都筑川をみおろす丘の上にあって、そこでお茶をいただきながらステキな時間を過ごしました。

今年もまた遊びにいかれるといいなって思います。


この写真を見て春の空気を思い出しました。