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七星の柄杓をこぼれ寒の水

2024.01.24 11:42

https://www.tamarokuto.or.jp/blog/rokuto-report/2020/05/03/northern-sky01/ 【北の空の星の動き(1)北の大時計】より

北極星を見たことがありますか?

「名前は知っているけど、実際に見たことはないなぁ」という方、多いのではないでしょうか。

北極星は、名前がよく知られているわりに、それほど明るく見える星ではありません。

空を見まわしてすぐに「あれだ!」とみつけるのは難しい星です。

では、どうさがせばいいのでしょう。

そんな時役に立つのが、北斗七星です。それぞれの星は北極星と同じくらいの明るさですが、その整った形でよく目立ちます。

日本では、水をすくう道具に見立て、「ひしゃく星」の名で親しまれてきました。

北斗七星がみつかれば、そこから北極星がたどれます。

ひしゃくの水を入れる部分の端っこ2つの星を結び、その線を、ひしゃくの水がこぼれる方へ(底から縁の方へ)と5倍伸ばしてみると…

星が1つ、みつかります。それが北極星です。

特別明るい星ではありませんが、その周りに特に目立つ星もないので、大体の見当が付けばみつかると思います。

(略)

https://www.wa-no-kokoro.com/anshu-world/%E6%9F%84%E6%9D%93%E3%81%A8%E5%8C%97%E6%96%97%E4%B8%83%E6%98%9F.html 【柄杓と北斗七星】より

空を見上げると春に一番よく見える、おおくま座が見つかります。おおくま座の腰から尾にかけて、柄杓の形に明るい7つの恒星が並んでいます。水を汲む柄杓に似ているので「斗」という字を使って、北斗七星と呼ばれています。

その柄杓の水を汲む部分(合といいます)の上のラインをそのまま5倍のばすと、北極星が見つかります。

北極星は北の方角を示しますので、南、東、西の方角もわかります。自分の立っている場所がわかるということです。

日常のなかで自身の立ち位置を見失うこともあります。また、人生の中でどの道を目指しているのかがわからなくなる時も。

あるお茶屋さんの看板に「のどが渇けば水を飲み、心が渇けばお茶を飲む」とありました。柄杓をもって、道を確かめながら、心を潤すお茶を差し上げる。茶道って、なんだかすごいですね。

このように、茶道は宇宙観をもって構成されている大きな世界です。こまごまとした点前、小声でしょぼしょぼ問答だけしていると見えることもありますが、実は茶道は宇宙と同じくらいに大きくて深い世界なんです。

例えば、太陽と月を表す、陽と陰。宇宙がその中にすっぱり入っている四畳半茶室。茶室に座るときには、頭は天に、お尻は地に引っ張られているような姿勢で座り、宇宙と一体になります。

茶道はこんな感覚を味わうことができる、稀有な世界です。何方でも、この大きい世界に飛び込むことができますよ。


https://kigosai.sub.jp/001/archives/4741 【寒の水(かんのみず、かんのみづ)晩冬】より

【子季語】寒水、寒九の水

【解説】

寒中の水はその冷たさ極まった様子から、神秘的な力があると信じられている。飲むと身体に良いとされ、ことに寒中九日目の水(寒九の水)は効能があるといわれている。その水で餅を搗いたり、酒を造ったり、布を晒したりする。

【例句】

寒の水をあぶる湯殿の行者かな   季吟「山の井」

見てさへや惣身にひびく寒の水   一茶「文化句帖」

汲かへていとゞ白さや寒の水    浮流「類題発句集」

焼け跡に透きとほりけり寒の水   石田波郷「雨覆」


https://www.osaka.med.or.jp/doctor/doctor-news-detail?no=20210127-2953-4&dir=2020 【寒の水】より

 今まさに、大寒。 毎日寒い日が続いています。

 この時季になると、起き抜けや晩酌の後の父に「寒の水、持ってきて」と言われたことを思い出します。寒の水はおいしいからね、と毎年のように言われていたので、耳なじみはあったのですが、先日、冬の季語であることを知りました。

ごくごくごく

 水のまことの

  寒の水

    齋藤玄

 しびれるほどに冷たく、どこまでも透徹している水、澄みきった冷たい水を、乾いた喉にゴクゴクと流しこんでいる。水を飲む音も聴こえてくるようです。

 昔は、大寒に汲まれた水は腐らないと言われたそうです。気温が低くなる時季で、水の中の不純物や雑菌が減少するからなのか、水質が良いと、大寒の日に酒や味噌の仕込みをすることが多く、今でもその風習が引き継がれています。高野豆腐やそうめん・寒天などの仕込みも行われるそうです。また、その冷たさ極まった様子から、神秘的な力があると信じられ、飲むと身体に良いと言われます。縁起物とされ、汲み置きして水を保存しておく習慣もあります。霊力を授かるためにわざわざこの時期に滝に打たれたり水を被ったりして修行する人達もいます。寒中水泳を神事として行う風習が残る地方も複数あります。

 今では、水を飲むというと、大抵ペットボトルのミネラルウォーターですが、冬場は空気が乾燥しているためじっとしていてもどんどん水分が失われていきます。つい怠りがちですが、冬場こそ水分補給を心掛けた方がいいようですね。

(颯)


Facebook潮 清史さん投稿記事

◆明日は寒九の水  そして寒九の雨に…

毎年書いている「寒の水」について、年々実行される皆さんが増えています。

日付が変われば明日は「寒九」と言われる特別な日です。

”寒に入って九日目”を「寒九」といい、古くは冬の季語としても通用しましたが、それも今は昔。現在は哀しいかな死語に近い言の葉となっています。

「寒」に作用する自然の力は、科学では証明できないものですし、わたしが実感していることは毎年の記事でご理解いただけているが、この「寒九」はその中でも特別な一日とされてきました。

だからこそ、酒、味噌、染物、寒晒しや寒干しなどこの日の水そのものが「天然の妙薬」として貴ばれ重んぜられたのでしょう。

日付が変わった今夜は先ず、コップ一杯の「寒九の水」を感謝して飲み干してから床に就き、朝イチの一滴はお茶でもなく珈琲でもなく「寒九の水」で始めるのも善いものでしょう。

喉に注ぎ込むその前に

 『ありがとう』

 『いただきます』

と囁いて飲めば、きっとその水も五臓六腑も悦びますよ✨

洗顔もお湯でなく、先ずは顔一杯に寒九の水を浴びてみましょう。美人の湯ならぬ美人の水になるかも?

明日は豊作を呼ぶとされる「寒九の雨」のようです。吉兆ですね♪