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[REPORT] 1月14日(日) AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2023 ROUND.3 FINAL 【in 東京オートサロン】

2024.01.25 05:05

2024年1月14日(日)、AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2023シリーズのトップリーグ最終戦が東京オートサロンのステージで開催され、「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」が参戦した。

2024/1/14
コースコンディション:ドライ
コース:モンツァ・サーキット(イタリア)

◆サマリー

第1戦・第2戦は選手が各々の自宅等から参戦するオンライン開催であったのに対し、この最終戦は唯一選手が一堂に会し、オフラインで開催される。

自宅の慣れた練習環境そのままに参戦できるオンライン開催と異なり、選手は慣れないシミュレーター筐体はもちろん、約300名を超える観客の注目を浴びるという緊張感を乗り越えてパフォーマンスを発揮しなければならない。

さらに、第2戦終了時点でチームのランキングは5位。

シリーズチャンピオン獲得には最終戦の勝利が絶対条件という大きなプレッシャーも加わる状況で、チームはこの日を迎えることとなった。

◆レポート

これまでの2戦は予選スーパーラップ、レースヒート1、レースヒート2で構成され、3名の選手がそれぞれのパートを請け負った。

一方で最終戦は、予選スーパーラップと、選手3名がドライバーチェンジを行いながら順位を競うセミ耐久レースという、オフラインならではの構成となっている。

「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」は、第1戦・第2戦に続き、予選スーパーラップ担当ドライバーとして鈴木聖弥選手を登録。

昨年11月の都道府県対抗eスポーツ選手権を制覇し、今日本で一番速い選手の称号を持つ鈴木選手がポールポジションを狙うはずだった。
しかし鈴木選手は体調不良により出場が叶わず、レース第一走者の山中智瑛選手が予選スーパーラップを兼務することとなった。

第二走者はJEGTトップリーグデビューとなる鷲尾拓未選手、最終走者はこれまでの二戦と同様森本健太選手に託すというラインナップ。

使用されるサーキットはイタリアに実在するモンツァ・サーキットで、長い直線をシケインと複合コーナーが繋ぐ超高速コースとして知られる。

3名のドライバーそれぞれが6周以上走行すること、そしてソフト・ミディアム・ハード3種類のタイヤを使用するというレギュレーションが課せられ、ドライバーチェンジとタイヤ戦略が勝敗の行方を左右することが予想された。


◆予選スーパーラップ

迎えた予選スーパーラップ、自ら鈴木選手の代役を買って出た山中選手は事前の練習走行では安定して好タイムを記録しており、開会直前のトークショーでも堂々のポールポジション宣言。

総合順位下位のチームから順番に走行するため、山中選手は6番目の走行となる。
当初は基準タイムとして1分47秒台後半が予想されたものの、各選手思うようにタイムが出せず、山中選手のポール獲得への期待が高まった。

しかし、アタックラップスタート直後の第1シケイン立ち上がりで姿勢を崩してコースアウトし、そのままウォールにクラッシュを喫してしまう。

元世界チャンピオン山中選手のまさかのミスに、誰もが目を疑った。実車であれば車両が大破し、レース出走が危ぶまれるシチュエーションだが、問題無く走行できるのはe-Motorsportsのメリットである。

レースは最後尾10番手からの巻き返しを狙う。


◆決勝 -最終戦-

1st DRIVER -YAMANAKA-

エキシビションレースのドラフト会議を挟み、ついに最終戦のレースがスタート。

ポジションキープを狙う上位勢を中心に、他車がハードまたはミディアムタイヤでのスタートを選択する一方、第一走者の山中選手は予選での自らのミスを挽回するべく、ソフトタイヤを選択。

序盤でのジャンプアップを狙う。

ペース面で優位なタイヤを装着した山中選手のペースは圧倒的で、モンツァ・サーキットの長いストレートを上手く使い、スリップストリームからのオーバーテイクを連発。

バトルによるロスを最小限に、わずか5周で全車をオーバーテイクしてトップに躍り出て見せた。

しかし、この後のスティントが周囲より不利なタイヤとなるため、山中選手はできるだけ2位以下との差を築いてステアリングを託さなければならない。

ペースの上がらないハードタイヤ勢が最低周回数の6周でピットインする一方、山中選手は消耗の進むソフトタイヤでプッシュし、2位「Sengoku Gaming」と約1.8秒の差をつけ7周でピットイン。

鷲尾選手にステアリングを託した。


2nd DRIVER -WASHIO-

第二走者の鷲尾選手はミディアムタイヤでの走行。
消耗とタイムのバランスを踏まえ、これが最も長いスティントとなる。

2位「Sengoku Gaming」がハードタイヤを選択し、3位「TC CORSE Esports MAZDA」ほか、ミディアムタイヤで走行する他チームと競る中、単独で周回を重ねる展開となったが、安定したドライブで好タイムを記録し続け、9周を走破。

ピットイン時には2位「TC CORSE Esports MAZDA」とは5秒の差を築き、JEGTトップリーグデビューレースで完璧な仕事をこなした。


3rd DRIVER -MORIMOTO-

第三走者森本選手は最もグリップの低いハードタイヤでの走行を担当。
不利なタイヤで最低周回数の6周を逃げ切らなければならない。

しかしピットアウト後コースに戻ると、2位「TC CORSE Esports MAZDA」がわずか1.6秒後方に迫っている。

ピット作業時の操作ミスによるものだったが、相手もハードタイヤで条件は同じであり、ドライバーの腕が問われる展開に。

第1戦・第2戦でも最終走者を任されて来た森本選手の安定した速さはここでも健在だった。

3周が経過する頃には再び2位と約5秒の差を築き、後方がソフトタイヤで追い上げて来たチームとの競り合いを続ける中、鷲尾選手と同様に単独での周回を重ね、そのまま危なげなくファイナルラップへ。

シリーズランキング上位チームのポジションに注目が集まるのを他所に、「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」がトップでチェッカーを受け、予選最下位からのテールtoウィンで最終戦を勝利で飾った。

チェッカーの瞬間、チームのメンバーは森本選手に駆け寄って勝利を称え、歓喜に沸く。

オンライン開催では決して見ることができない、オフライン開催ならではの光景だ。



JEGT2023 最終戦 優勝

EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川


東京オートサロンという大舞台、多くの観客が見守る中で得た勝利は、選手たちにとっても特別な経験になったことだろう。

「EVANGELION e-RACING」としても、悔しい結果に終わった1年前の雪辱を果たすことができた。

シリーズランキング2位の「Sengoku Gaming」が2位、1位の「TC CORSE Esports MAZDA」が3位でチェッカーを受けたことで、シリーズチャンピオンにこそ手は届かなかったものの、「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」は5位から挽回し、3位の座を獲得。

まさかの予選から一転して優勝という激しい展開であったが、最終戦で1勝を収め、最高の形で2023シリーズ締めくくった選手たちの今後の活躍にぜひ注目していただきたい。

シーズンを通し、「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」への応援をありがとうございました。


◆監督コメント

まずはエヴァンゲリオンeレーシング並びにウエインズトヨタ神奈川の皆様、1年間このような素晴らしい機会を頂きありがとうございました。

開幕戦から速さはあるもののなかなか結果に結びつかず難しい時間を過ごすこととなりましたが、最終戦のオートサロンラウンド、チーム一丸となり優勝で終えることができ本当に嬉しく思います。

シーズンタイトルは取り逃がしましたが、ベテランの山中選手がドライバー陣を引っ張り、若手有望株の鈴木選手、森本選手が速さを見せ、そしてウエインズ育成の鷲尾選手が最終戦で素晴らしい走りをみせてくれました。

また、大野選手も出場機会はなかったもののチームの為に常に行動してくれて本当に感謝しております。

冨林 勇佑


◆選手コメント

今回の最終戦は鈴木選手の欠場もあり、予選と決勝の第一ヒートを担当させていただきました。

練習段階からかなり自信がありポールが狙えると思っていたのですが、まさかのスピン。
そこからは攻めきる戦略しか勝機はなかったので、ソフトタイヤスタートを選択しコース上で前に出ることだけを考えてレースを進めることにしました。
レースが始まるとソフトスタートは我々だけだったということもあり、すぐにトップに浮上することが出来ました。
その後はひたすら追いかけられる展開になりましたが、鷲尾選手と森本選手のレースペースの速さに救われました。
そして優勝という形でシーズンを終えることができホッとしています。

この最終戦はチームの関係者の皆様も応援に駆けつけてくださり、勝利の喜びを分かち合えたことも嬉しかったです。

今シーズンもチームメイトや関係者の皆様に支えられレースができて大変嬉しく、感謝申し上げます。
そして応援してくださった皆様、ありがとうございました!

山中 智瑛


本大会に今シーズン初めて出場させて頂き、決勝レースの第2スティントを担当しました。

山中選手がトップで託してくださったバトンを第3スティントの森本選手にそのまま渡す!という強い気持ちで走りました。

決勝が始まるまで、足が震えるくらい緊張していましたが、いざ出番を迎えると平常心を取り戻し、落ち着いて走ることが出来ました。ペースもミディアムタイヤで安定して走ることができ、2位とのギャップを保ちながら、バトンを託すことができたのでホッとしています。タイヤを序盤に使いすぎて後半かなりたれてしまったので、今後改善して行きたいと考えています。

オートサロンという大きなイベントの中で、チームの皆様と協力して優勝を勝ち取れたことがとても嬉しいです!

2024年とても良い流れでスタートできたので、この調子で良き1年にしたいです!

鷲尾 拓未


今シーズンを振り返ると、あまり運を味方に出来なかったなと感じます。
特に開幕戦は優勝を狙える位置でペースも良く、本当に良いスタートを切れる流れまで来ていたのですが、接触で順位を落としてポイントを取りこぼしたり、勿体ないシーズンでした。

ただ、そんなレースが続いたからこそ今回の最終戦で優勝出来たことがとても嬉しかったです。

最後になりますが、これまで応援して下さった皆様、スポンサーの皆様、チーム関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

森本 健太


Rd.3はスーパーラップを担当する予定でしたが、インフルエンザに感染してしまい大会に参加することは出来ませんでした。
チャンピオンを狙う中でチームの力になれず申し訳ない気持ちでした。
しかし山中選手が後方から首位に立ち、第2スティントの鷲尾選手が良いペースで後方との差を維持しつつ、最後に森本選手が安定した走りで、結果的には最後尾から優勝という大逆転でRd.3を優勝するという結果で終えました。
そのレースを配信で見ておりとても感動しました。
今シーズンを終えて、もっと1周のタイムアタックをしっかり行いたいということと、本番に対して強くなりたいという改善点を見つけたので、来シーズンはチームに貢献出来る安定した走りをしたいと思います。
最後に今シーズンを共に戦ったチーム関係者の皆様、監督の冨林さん、支えてくれた山中選手、鷲尾選手、森本選手、大野選手、応援して頂いた皆様、今シーズン色々と支えて頂きありがとうございました!来シーズンも精一杯頑張りたいと思いますのでどうぞチームの応援をよろしくお願い致します。

鈴木 聖弥


今シーズン自分に出場するレースはありませんでしたが、山中さん、鈴木さん、森本さん、鷲尾さんと、名だたるメンバーの中で一緒に活動するというのはとても濃い経験でした!JEGTの認定ドライバーは初めてだったので、右も左も分からない中でしたが、レギュレーションが出ては練習という形で第3戦まで取り組んで来ました。
そして第3戦、出場は叶いませんでしたが、前日からチームメンバーとして同帯させて頂き、チームメイトの練習相手としてできる限り協力させて頂きました。

第3戦当日は本番の雰囲気や選手同士のコミュニケーションなど、滅多にない素晴らしい経験になりました!この経験は僕自身がこれからeスポーツのオフライン大会に出場する時に必ず活きる経験でした!今シーズンは正直僕にとっては悔しいシーズンでしたが、また強くなって同じ舞台に立てるようにこれからも練習してきます。
改めてJEGT2023シーズンEVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川のメンバーとして今シーズン過ごせたことに本当に感謝しています。関係者の皆様、ファンの皆様、本当にありがとうございました!!

大野 爽太


AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2023
EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川

総合 3位

RD.1 -ONLINE- 10/ 9 3位

RD.2 -ONLINE- 11/18 7位

RD.FINAL - AUTO SALON-  1/14  優勝