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令和6年能登半島地震鍼灸マッサージボランティア1月28日の活動報告

2024.01.28 08:58

令和6年能登半島地震の被災地支援として、1月28日に金沢市で実施された鍼灸マッサージボランティアに参加させていただきました。


今回のボランティアは、DSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)が調整窓口となって、実施している被災地支援です。


募集開始に伴い、活動に賛同し申し込みをしました。

DSAM運営より今週初めに連絡をいただき、本日1月28日(日)の鍼灸マッサージボランティアに参加させていただくことになりました。


 
DSAMとは

災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会(Disaster Support Acupuncture Masseur joint committee)」の略称です。


公益社団法人日本鍼灸師会(いわゆる日鍼会あるいは日鍼)の危機管理委員会と、公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会(いわゆる全鍼師会あるいは全鍼)の災害対策委員会が、合同で災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会を立ち上げました。


その目的は災害時の鍼灸マッサージによる支援活動と情報共有と窓口の一本化です。

1月27日(土)の診療後、和歌山県は御坊駅から出発しました。

新大阪で一晩過ごして、翌朝の6時34分の始発に乗って金沢駅に向かいました。

サンダーバード。

初めて乗りました。

福井県あたりでしょうか?

窓の向こうは雪景色です。

金沢駅に9時13分に着きました。

金沢駅からいしかわ総合スポーツセンターまでタクシーで向かいました。

所要時間は20分を見ておくとよいでしょう。

帰りの駅までのタクシーも早い目に予約しておきましょう。

⚠️1月28日現在は、当日にしか予約はできません。

いしかわ総合スポーツセンターは、ホテルや施設などの2次避難所へと繋ぐ1.5次避難所です。

今日施術させていただいた方々も一期一会だと思って施術させていただきました。

鍼灸マッサージの施術ブースです。

ベッドは1ブースに1台です。

5ブースで稼働しました。

ブース内は、利用者さんの最低限のプライバシーが確保されています。

朝の9時00分に集合して、ブース、ベッド、受付、施術道具の準備をします。

準備は前夜に行う場合もあるそうです。

今回も前夜に準備していただきました。

本当に感謝申し上げます。

その後、ミーティングを行います。

10時00分から鍼灸マッサージボランティア活動を開始します。

16時00分に鍼灸マッサージボランティア活動を終了します。

みなで協力して後片付けを行います。

17時00分に解散となります。

もちろん時間が前後する場合があります。


⚠️遠方からの参加で集合時間に遅れる場合や、早めに帰られる場合は、事前に相談してください。

ドタキャンや連絡なしに遅刻早退は現場に迷惑をかける最もしてはならない行為です。

医療器メーカーさんから施術道具の協賛を受けています。

本当にありがたいことです。

大切に使わせていただきましょう。

休憩時間にホッと一息つけるように、御坊銘菓の釣鐘饅頭を差し入れさせていただきました。

気になる方は、あんちん清姫、道成寺、娘道成寺などで調べてみてください。

石川県の全日空ホテル様が避難所で生活されている方々に昼食を無料提供されていました。

コック帽を被ったシェフがおられたので、ふるまわれていたのでしょうね。

多めに作られた分を、私たちにケータリングで差し入れてくださいました。

とっても美味しかったです。

ごちそうさまでした。

施術前に必ず利用者さんの体温と血圧を測ります。

慣れない避難所生活で、いつ体調が急変するかもしれません。

感染症や救急のリスク管理のためにバイタルチェックは欠かせません。

術前術後の評価もペインスケールで行います。

この日利用されたほとんどが高齢者の方々で、自宅が倒壊して今後の住む場所も不透明な中、地震発生から1カ月近くが立ち疲労がたまっている様子で、肩こりや腰痛などの主症状以外に、随伴症状として眠れずに血圧が不安定で、神経が乱れているように感じました。

※奔豚気を起こされているのだと考察します。

鍼灸マッサージ施術で心身を整え、少しでも元気を出してもらえれればという思いで、施術をさせていただきました。

※奔豚気・・・東洋医学では、強い恐怖やショックが原因で起こる全ての症状を奔豚気病とします。

施術の様子です。

ここ、いしかわ総合スポーツセンターでの鍼灸マッサージボランティアは、今のところ毎週日曜日に開催することが決まっています。


並行して県庁の方では、現地で活動するDMAT(災害医療派遣チーム)の方々や職員の方々の疲労のケアを、地元の石川県鍼灸師会および石川県鍼灸マッサージ師会の先生方が、診療後の夜間に駆けつけて、日付が変わる手前まで鍼灸マッサージで支援されています。 

発災亜急性期から今現在も継続してケアされています。 

本当に頭が下がります。 

今後はさらに、被害の激しい被災地の最深部へと、活動の範囲を伸ばしていく予定と伺っております。


災害支援は長期戦です。

マンパワーが必要不可欠です。


私たちが志願して行かせていただくことで、石鍼会および石鍼師会の先生方やDSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)の先生方の束の間の休息になれば幸いです。

それが県外の者の務めだと思っております。


長期戦を見据えて、ガス欠しないように、全国規模で支援の和を広げていきましょう。

今回参加したメンバーの所属の内訳は、岐阜県鍼灸師会3名、福井県鍼灸師会1名、大阪府鍼灸師会2名、新潟県鍼灸師会1名、神奈川県鍼灸マッサージ師会1名、和歌山県鍼灸師会からは中野が参加させていただきました。


DSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)が実施する災害支援鍼灸マッサージボランティアでは、日鍼全鍼の垣根を越えてチームを編成し、避難所で寝泊まりしている被災者の方々、現地で活動されているDMAT(災害医療派遣チーム)の方々や行政職員の方々など、被災者及び災害支援に関わる方々を包括的にケアし、鍼灸マッサージ施術で心身を整え疲労を和らげることができるように努めています。


DMAT(災害医療派遣チーム)の医師たちが私たちの職能を高く評価して積極的に登用して下さっています。 

この背景には、過去の大規模災害での先輩方の地道な活動の積み重ねが、今日の災害支援鍼灸マッサージボランティアに繋がっています。 


DSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)は、災害支援鍼灸マッサージ師を育成する機関としての機能も有しています。

より多くの鍼灸マッサージ師が、DSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)の講習を受講していただき、災害支援鍼灸マッサージ師に必要な技能を磨いていただきたいです。

最後に私ごとですが、快く送り出してくれた家族に感謝して、お土産物屋さんで店員さんが不動の人気ナンバーワンだと教えてくれたお土産を買って帰りました。 

本当にいつもありがとう(^^)/