早く閉めてはいけない
走って帰ってくると、
子供の時なら玄関のドアを勢いよく開けてしまうでしょ?
そうすると慣性でドアも勢いよく閉まる。
それは不快だと感じることの方が多いだろう。
バタンっ!!!
はぁ…この村では昔からの言い伝えで、
ドアを早く閉めてはいけないのだ、
その話は機会があればお伝えしましょう。
それは暗闇であり、光であり。
それは目であり、手であり。
それは戻れない場所であり、それに知られることである。
一人で寝ているとき、暗闇が近づいてくる、
それは眠気である、夢は"それ"がいる合図だ。
そして寝ているときに夢の中で目が覚める時は、
それは戻れない場所である。
起きてもいつもの日常にジワリと闇が入り込む、
"それ"は見えることはないが、災いの言い伝えを無視してはいけない。
夜歩く時後ろに手が迫るように、
心が握りつぶされる恐怖が来る。
お気に入りの物は魂が入る、その魂は本当に愛情だろうか?
寂しさは氷が背中を通るかのように身を震わせる、
それは寒さではない"それ"に見られているから、
迫る、迫る迫る迫るさならたさはちななやたらたさかたにたらあああああねらまらたりたなたやはたののたてねたや
君の声は綺麗だ、
そのドアは俺の命を奪ったあの時と一緒だ、
君の瞳は綺麗だ、
そのドアは俺の命を奪ったあの時と一緒だ、
君の肌は綺麗だ、
そのドアは俺の命を奪ったあの時と一緒だ。
死んだのはお前のせいか?
俺はまだ見ているお前を、さぁ眠れ、
俺はまだ見ているお前を、眠って俺を見ろ、
起きたら忘れるだろう?
忘れられないように、夢で会って遊ぼう、
お前のおもちゃで、
俺のオモチャで、
ずっと。
笑い声はいつしか耳から離れなくなるが、
突然音が聞こえなくなる日がくる。
そうなると心を病んでしまい、
そして自ら命を絶つ者が増えてしまった。
その言い伝えを守れ、
ドアを早く閉めるな、
ドアの音を"それ"が耳をすませているから。
今日はこれだけにしておこう。
悲しいだけだから。
俺はまだ見ている、寝ている上で。