《肉ばなれ(筋挫傷)》
肉離れ。 正式には「筋挫傷(きんざしょう)」といいます。
スポーツを行うなかで、急に無理な動作をした場合に発生する筋膜や筋繊維の損傷・断裂のことを表します。筋肉が裂けたり破れたりすることを筋断裂といいますが、筋断裂のうち範囲が部分的なものを一般的に肉離れと呼びます。
発症すると患部に激痛が走り、それ以上運動を続けられなくなります。ときには筋肉が断裂した瞬間に「ブチッ」という音が聞こえることもあります。また、痛みのある部位をよく観察すると、凹みや内出血による変色が生じている場合もあります。 損傷部位を押さえると痛みが出るというのも特徴のひとつです。
【原因】
筋肉の強い収縮とともに、逆に強く引き伸ばされるような方向の力が加わったときに起こりやすいと考えられています。 急なダッシュやストップ、ジャンプからの着地などのタイミングで起こりやすいです。
筋肉疲労の蓄積、筋肉の柔軟性の不足、拮抗筋の筋力バランス不良が肉離れを引き起こす要因と言われています。 日頃からストレッチをするなどして予防を心がけることが大切です。
【一般的な治療】
【当院での施術】
当院でおこなう自然形体療法の施術です。
まずアイシングのしすぎに注意していただきたいです。
アイシングには炎症を抑え、痛みを軽減させる効果はあると思います。 では治癒が促進される効果は?
実はアイシングによって筋組織の再生が期待できるという事実や研究結果は未だに無いのです。
むしろ筋組織の再生を遅らせるのではないか?という研究結果もでてきている状況です。
1番最近の研究結果ですと、微々たる筋損傷であれば再生促進につながる可能性がある。という結果も出ましたが、まだまだラットによる動物実験なので今後の研究の状況を楽しみに見ていきたいところです。
ですので、一旦アイシングの効果の明言は避けたいと思いますが特に必要無いだろう。というのが今の私の考えです。
施術に関しては、自然形体療法の特殊な方法で施術していきます。
特殊といっても何か変な事をするわけでもなく、内出血により鬱血した血を散らしていくことで改善を促します。
この内出血による鬱血を改善させる施術方法が他所では無いのです。
基本的に一般的な治療では安静を指示されるはずですから。
またこの施術方法もほとんど痛みのない無痛療法でおこないます。
【症例】
《50代 女性》
一週間前にソフトテニスをした際、踏み込んだ瞬間にブチッと左足のふくらはぎから音がした。
整形外科へ。
かなり強く痛み、その日は松葉杖で帰宅。杖なしでは歩くのも精一杯の状態。
一週間が経過し痛みも少し引いてきたが、まだ松葉杖無しで歩くと痛むので足を庇ってしまい真っ直ぐちゃんとは歩けず、肉離れをおこしている部位を押さえても痛みがある。 左ふくらはぎをストレッチするよはうに伸ばすのが痛く、踵(かかと)が地面にはつけれない。
-施術前の写真-
来院時、肉離れ周辺を軽く触れても所々硬く、シコリが残っている。
肉離れをおこすと血液がその周辺で溜まった状態になるので、この血液を散らすように流していく施術をしていく。
溜まって鬱血した血液がある程度流れれば次に筋組織の剥離(裂けている状態)を改善していく。
この時点で肉離れ付近の押さえての痛みは改善されていた。
一度立ってもらい確認。
立つ時に足に負荷がかかる時の痛みは無いが、ストレッチで伸ばしていくとまだ突っ張る感じが残る。
軽くストレッチをかけながら剥離がとまるように施術していく。
これで突っ張った部分も右足と同じくらいまでに改善。
その場で足踏みしてもらってもストレッチしてもらっても痛みは無し。
-施術後の写真-
実際に歩いての痛みも改善。
帰宅時に玄関へ向かう際にも『狐につままれたみたい』とおっしゃっていた。
嬉しいお言葉です。
肉離れも状態があまりに酷いと一度の施術で全てが解決していくのは中々難しく、複数回施術をする事もあるのですが、今回は早期に改善してくれてホッとしました。
また早くにソフトテニスのほうに復帰してくれれば嬉しい限りです。