生産性を上げる最新ワークスタイルレポート~初回訪問
リフォーム営業の業務内容は多岐にわたる。
あちこちと連絡を取ることも多く、日々仕事に追われているのが現状だ。しかし、時間をかければかけるだけクオリティが上がるわけではない。
今回は、賢いすき間時間の使い方や、資料のフォーマット化で、効率的に働く営業たちのワークスタイルをレポートする。ポイントを取り入れて、作業の効率を上げよう。
平均残業時間2時間以内
初回訪問で関係性つくる
谷口さんは管理職業務の傍ら、残業時間は1日に平均1〜2時間だという。業務効率化のポイントは初回訪問に最低1〜1.5時間かけて関係性を作ることにある。
初回訪問に1〜1.5時間
共感の姿勢で話を引き出す
谷口さんは、年間150件担当しており売上高6800万円、そのうち80件はリピート。管理職業務の傍ら、残業時間は1日に平均1〜2時間だという。
業務効率化のポイントは、初回訪問に最低1〜1.5時間かけることだ。谷口さんは、訪問してすぐに現調はしない。はじめは他愛のない雑談から始め、場が温まってきた頃に思い出したように本題に入る。「築何年?」と聞いた時に「築10〜15年」と言われたら、交換時期にきている住宅設備についても話す。「トイレ以外にも、キッチンも調子が悪いんちゃいますか?」と、雑談の中で施主が気付いていない困り事まで引き出す。大切なのは話を聞く時は、必ず「わかります」と共感しながら聞くこと。初回でしっかりと関係性を作っておけば、何度も訪問して距離を縮める必要がなくなる。
また、アポ取りの際は、具体的な日時を打診し、自分が主導権を握ってスケジュール管理をしている。ここでも「水漏れをしている」という電話を受けた時は、まずは「大丈夫ですか?」という寄り添いの姿勢を見せる。特に電話では顔が見えていないので、言葉に出さないと伝わらない。訪問日時を決めるなど、自分の用件だけを伝えるのはもっての他。まずは、話しやすい雰囲気を作る。すると「そやねん、大変なんよ」と話してくれるようになり、自分主導で話も進めやすくなる。
また、見積り作成は朝派。終わりの時間を決めないとずるずるしてしまいがち。以前は、22時や23時までやっていたが、次の日に影響があった。移動時間の合間に職人や事務など周りの人の力を借りながら、見積もり作成に必要な情報を前日までに集めておく。
よくある課題:商談回数が多すぎて大変…
《谷口さん的働き方ポイント》初回訪問に時間をかけるべし
《結論》顧客満足度が上がりリピート増
現場が始まると最初の3日間は、朝夕30分必ず顔を見せる。現場に行かない時や施主が不在時などはLINEでフォロー。こうした細やかさで顧客満足度も上がり、リピートや紹介が増え、6月は1カ月で14件中10件がリピートだった。
会社のグーグルビジネスプロフィールの口コミ評価も160件中平均★4.9と高い。口コミによってお客さんも増えた。
谷口さん式 訪問テク
1. 初回訪問前の地ならし
仕事の話の前に相手を気遣う
【電話がかかってきた時の応対方法】
電話では顔も見えていないので、言葉に出さないとわからない。仕事を取る前に寄り添いの姿勢を大切にする。そこのベースがあると「そやねん、大変なんよ…」とお客さんも話すようになる。まず、話しやすい雰囲気から作ることが大事。
2. 初回訪問時
フルネームで挨拶して印象に残す
【ポイント 第一印象が肝心】
初回訪問で挨拶をする際は「たにぐちひろきです」とフルネームで言うようにしている。いろいろな営業が来る中で、意識的に自分を印象に残すためだ。また、ドアを開ける際は奥様に先に入ってもらうなど気遣いも忘れない。
谷口さん的ワークスタイル
- 初回訪問に時間をかける
- 必ずフルネームで自己紹介する
- 共感して寄り添いの姿勢を大切に
- 施主が不在時などはLINEでフォロー
リフォマガ2022年10月号掲載
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