Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

子供の受験と、価値観の優先順位

2024.02.05 05:13

2月になりました。

中3受験生がいる我が家では、受験シーズン真っ盛り。


子供を持つ親として、

親の価値観を押し付けないように子供の自主性を尊重しよう、

という認識でいる方、

きっと多いですよね。


私ももちろん、その一人です。

常々「子供が自分の望む道を進むのがイチバン」

というスタンスを明言しているし

きれいごとなしにそう思っている&断言できるつもり…でした!


そう。

『子供の価値観を尊重する理解ある母』

のつもりでいたのですが。


今回、受験という舞台で

いざ子供が「人生の選択をする」

という局面になってみると

思いがけず自分の「価値観」に振り回される、、

という経験をしました…!


子供の進路の選び方に対して、自分でも意識しないうちに

「こうするもんだ」という価値観を持っていて、

その視点でしか子供の選択を応援できなくなっていた。


ところが、それはあくまでも

「私の経験から、私が感じている、私の価値観」

でしかないことにある日ハッと気づき。


そこから私自身すごい思考の変化を体験したので、

それをここに書いておこうと思います。

子供の受験。

家庭によってさまざまだと思いますが、

先に少し我が家の背景をシェアすると、


・地域柄、公立高校を受験する人が多い地域

・周りには志願するに十分な実績を持つ公立高校が多い

・長年子供本人が通う塾が、そもそも公立受験推し


という環境に加え、


・私自身公立出身で、学生時代はものすごく楽しかった

という経験から


この数年、本人も家族も

なんの疑いもなく公立志望で走ってきました。



ところがです。


あれ?話が違うぞ?となったのが1月の終わり。

長男、本命の公立受験のひと月前。



公立受験に先立ち受けた私立高校、

受験3日後には結果が出、

嬉しい結果に本人は心から喜んでいた。


ところが、その結果が出たその日から

彼のモチベーションが明らかに下がり始めた。


どうやら気持ちが揺らぎ始めている様子。

「おれ、ここに行きたいかも」と言う。


本気で悩む本人。


その横で、

そんな本人の決断を後押ししてやりたいと、

早々ポジションを変化させる夫。


あれあれ?

最終ゴールはまだなのに途中でやめるの??

それは逃げではない??


この時の私は、

「このあと最後の公立まで受けきろうよ」

というスタンス。


だってそういう話だったよね、と思ってるし

この視点で子供の様子を見ると

「一度達成感を感じてしまって(一時的に)モチベが下がってるのかな」

としか見えないわけです。


なぜ、わざわざ遠く、高く、途中編入の環境に飛び込む必要があるの??

近くて、安くて、一斉スタートする環境のほうがよくない??



ここ愛知県では公立の合格が出たら

辞退という選択はなく、公立進学一択。

私立公立の合否を並べて選択することはできないという。


私立に行きたいなら、

公立受験を辞退する、という選択をしなければならないらしい。


そんななか、当の本人は

完全に意識が、合格が出たその高校に

向かい始めている様子。


そこに重ねて、私立出身の夫は

「私立には私立の良さがあるからね」

と言う。


当然、家庭内で進路の話になるのですが、

私がそのスタンスでいるので、すぐには結論が出ず。


そうこうしているうちに、だんだん夫婦の話し合いも険悪に…


ついに私は夫に爆弾ひとこと放ってしまいました。

ズドーン。。


子供の進路の話題で夫婦ゲンカをするなんて、何やってるんだか。

そこでハッと目が覚めました。


私たち夫婦のスタンスは

「子供の思いを尊重する」で一致していたはず。


”本人が行きたいと思う高校に行くのがイチバン”

だと頭では理解しているはず。


それなのに、私は誰のために意見を主張してる??


そこから怒涛の思考のチェンジが始まりました。

個別性の高い話題ではあるけど、信頼できる何人かの話を聞いたりもしました。


そこで気がついたこと。


遠いか近いかの感じ方は人それぞれだし、

私の公立推しは、自分の経験から、私が感じている、私の価値観でしかない。


そもそも私は私立の良さを知らないし、

そういえば、そもそも本人も公立志望校に行きたいとは

一言も言ったことがなかった…!


私立合格をしたのは彼が努力したから。

公立を受験しないのは逃げではなくそういう選択である、というだけ。


・・・・


そうして、先週末、

名前は聞いたことあるけど、どこにあるかも

知らなかったその私立高校を

初めて見に行きました。


本人の顔が明らかに違う。

期待と誇りが顔に出ている。


確かに遠いけど

(だから私は選ばない・選ぼうとも思わないけど)、

それでも行くのは本人だから

本人の好きにすればいいのだ、とやっと思えた。



こう思えるまで1週間。



今回の学びは


・自分の価値観を客観的に認識

・その価値観はほんとうに”正しい”のか、あらためて考え

・その価値観を持つ理由やきっかけを俯瞰

・それが本当でないなら手放す


ことで


・本当に大切な人の思いや価値観を尊重する


ことができたこと。



今回で言うと

私が持っていた「公立高校は良い」という価値観の上に

もっと大きな「子供の意思を尊重する」という価値観が

あることに気がつけたのが、変化のきっかけとなりました。


ーーーーー

親の価値観 < 子供の意志

ーーーーー


自分が持つ「これが正しい」「そうするのが正解」っていう感覚は、

時に「自分の意見」として、

私という個を確立してくれる大切な材料になりうるけど、


時に、親子やパートナーなど他者との関係においては

価値観の押し付けにもなりうる、という気づきがありました。


本当に大切にしたいものは何か、

なんのための意見なのか、


俯瞰し、時には柔軟に変化させ

親自身成長しながら、見守っていきたいと思いました。



こう書くとすごくきれいにまとめた気になるけどね。

実際早起きして弁当作るの私だしね!

(弁当作りは私じゃなくてもいいけど、私がやってやりたいと思っている)


早起きも仕事もがんばるしかないじゃん、と

自分自身に気合い入れるのに1週間必要だった、のかもしれない。


朝方シフト&仕事の原動力に、

プラスの変化の兆し、ですね、これはきっと。