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ピアノ弾きの覚書

若さ

2024.02.05 22:59



マンションの管理人さんの猫ちゃん。



まだまだ若いのがみて取れる。

好奇心でいっぱいだ。



この子の他にすでに歳老いた雄猫君もいる。


元気でいることのありがたさ。





今日、うちの横のガレージの電気がつきっぱなしだったので、

所有者である長年のお付き合いのあるシニョーラのところへ顔出しした。





旦那様がお亡くなりになって3年。

未亡人となってからもちょこちょこガレージで顔を合わせていたけれど、

去年春くらいから姿を見せなくなってしまっていた。

でもコンサートなどには来てくれたりもしていた。




久しぶりに会った彼女は驚くほど痩せていた。

認知症が一気に進行し、一人では危なくて外出できないようになっていた。

元気な時は60kgあった体重が今は38kgだという。

60kgといっても背もあるし、スタイルのいい素敵な方だった。

人間ってこんなに変わるんだ。




でも嬉しかったのは、

家の中にいてもしっかりとお洒落をし、

アクセサリーも身につけ、

女性としての意識はこれっぽっちも薄れていなかった姿だった。



3年前の彼女は自分が年取ったらああなりたいな、

と思わせる素敵な女性だった。

でも、

今の彼女も、

その懸命に生きている姿が何か心強さを感じさせてくれた。




そして一瞬目に溢れる涙を溜めて抱き合った。



その体は強く抱きしめたら壊れてしまいそうなほど脆く、

手に触れた肩は骨ばかりを感じさせられた。





若さってなんだろう。

自由、

かな。