背中を押す。
長くこの仕事をしていると不安になる時もある。
自分のレッスンはこれで良いのか?
スクールの運営は間違っていないか?
今日生徒に言った一言は伝わっているのか?
自問自答をいちいちしてたら心も体ももたないので知らないうちに保つようになった仕事との距離感。
うまく付き合っているんではないかと自分では思ってる。
とはいえ隣の芝生は青々としているのだ。
恩師の死を最大のチャンスに大きく羽ばたいた仲間の活躍や、こっそり盗まれたsoulで手広く広げたスクール運営してる少年A。
自分のライブや生徒の発表会など本当にスマートにこなせる元生徒のトレーナー。
忙しい中にも自分の時間を持って夫婦で海外に旅行に行ったり新しいことにチャレンジする同志。
みんなの中に自分の正解はないのに、どうしても比べてみたり、羨んでみたり。
今月、長年通ったスポーツジムを退会して昨日パーソナルジムに入会した。
生徒さんの紹介で、隣街に新店舗を出すというトレーナーさんのところにお世話になることに。
体験入学後、即入会した。
毎日10キロ走っている。もう4年目だろうか。もちろん雨の日や雪の日、体調が悪い時は除く。
ジムには入ったり退会したりを繰り返し中途半端に鍛えている。
52年、自分は自分の割れたお腹を見たことがないw。
死ぬまでに1度は行きたいギリシャとドイツロマンス街道。そして一度は見たい自分の腹筋。
パーソナルジムの全てを知っている訳ではない。だって昨日が初めてだから。
けど、初めてでも十分にわかった。一人で取り組むジムとは全然違う。
こんなにも意識して、そしてこんなにも頑張れるのはトレーナーのおかげ。
「ナイスフォーム!」「あと3回頑張って!」「肩を上げないで」
言われるたび、そばで伝えてもらうごとに、体は疲労しているのに心の水底からパワーが湧く。
そうしてトレーニングしているうちにあることに気づく。
これは普段自分がしてる事とおんなじだ。
一人で歌っても、一人で練習しても歌は上手くなるかもしれない。
けど、そばで誰かが見続けて、言い続けて、一緒に歌うことって、別物なんだ。
特に発声練習の時、一緒に声を出すことで自分の持つ力以上の声を出した生徒を自分は多く知ってる。
ジムとボイトレではまた違うか・・・と一瞬思いかけて首を横に振った。
どちらもトレーニング。そしてどちらもトレーナー。
自分のしてることの意味やある意味正解を自分が生徒になって改めて感じた良い休日だった。