スウチカ
2024年、もう2月も中旬かー。早いような遅いような。
節分には母とセブンで買った恵方巻きにかぶりつき、そっと窓から外に豆も巻いた。
太巻きを黙って丸齧りする行事は母からの直伝だったのだが、母は食べながら「これ美味しいなぁ」とか終始喋りながら食べていた。私は願い事しながら背を向け東北東を向き、無視する形となって食べ切った。食べ終えて振り返り、母に「返事できんわ、黙って食べな願い叶わんで」と言うと、「そうやった今年は願い事お預けやな」と笑っていた。前日に喧嘩したのだが、忘れたのか、なかった事にしてくれてるのか、不明だが明るい節分だった。ちなみに私は反省しております。
さてさて、また乳がんの話の続き。
再発防止の抗がん剤検討のための検査結果が出た。予想を上回るスコアを叩き出していて、迷う余地なく抗がん剤治療に入ることにした。(したと言うのは、決めるのは患者本人だからである)
わたしが受けたのはオンコタイプDXという、乳がんの遺伝子を調べて今後の再発に関しての数値化を行う検査だ。高額な検査だったが、去年から条件付きで保険適用になった。わたしはその条件が当てはまるタイプだったので、高額療養費制度のマックス払って受けることができた。保険適用になる条件を簡単に説明すると「抗がん剤治療が必要か微妙な人」。この検査では、抗がん剤をやっても再発率に影響が低い場合にはやらない選択ができる。正常な組織にもダメージがあるので、誰でもやればいいって時代ではなくなった。逆に検査前はやらなくても良いかもって数字が、やって再発の可能性が高いと分かってやる場合もある。その線引きは0-100の「再発スコア」で考えるのだが、50歳以上と以下でも参考にするスコア数が違っていて、わたしの属する50歳以上はスコア26以上に抗がん剤が推奨される。さらにホルモン治療のみの場合の9年後遠隔再発率を見て、やるかやらないか決める。
わたしの数値は再発スコア50、ホルモン治療のみの場合の9年後遠隔再発率39%
高っ!ネットの画像検索で見たスコア表にこんな数字なかった〜先生の前では気丈にしてたが、待合室に移動したら目眩した。今回の乳がん騒動で初めての目眩。
わたしは数値、スウチ、数字、スウジ、これに弱いのだ。てか、スウチカが好きなのだ。それ故に、数字から受けるインパクトをもろ受けた。
ステージ(大きさと転移)数だけではわからないとは知っていたが、ステージ1で全摘しても、我が癌細胞の元気さよ、、、増殖力よ、、、クラクラしながら血液検査して、病院を後にした。
自分を励まそうと、ちょっといい食材のカフェでランチ。おいしい、すこぶるおいしい、そうだわたしは今元気なのだ。ここに出た数値は将来の予測値で、今それ見て凹んでも意味なし、勿体無い、最初が高いってのは、効果も大きい、同じしんどいなら効果高いのお得じゃないか! てか、このがん細胞の元気さ、うっかり検査しないで放っておいたらどうなった?危な、危機回避してる、すごいわたし!
と短時間に回復を遂げられた。美味しいものの力すごい、もう美味しいものしか食べたくないくらいすごい。
その後、気持ちは多少上下しながらも準備を進めて、励まし買い物でアップルウォッチや気になってたアロマ(赤ワインの香り)や脱毛に向けてのオーガニックなシャンプーとか買って、なんとかやる気無くさないでいる。そうそう医療用ウィッグのお店で採寸や試着も済ませた。この前日の診察で「今後の再発時にも使えるからいいウィッグ買おうかな〜って思ってて」って言ったらちょっと先生に怒られた。「今、先の再発を考えなくていいです。今回でもっと可能性は低くなることもあるんですから」悲観してのことではなかったが、命の現場にいる先生には聞き流せないことだったな。ごめんね先生、でもいいのが安く買えそうなのでよろこんでるよ。とにかくあと10年くらい、ガンに振り回されない生活送りたい。将来の再発にはある程度覚悟しておくけど、今回ので叩き潰して、まずは10年人生を楽しむぞって頑張る!