主な感染症の発生動向
・新型コロナも2023年5月から「全体把握」から「定点把握」に移行
・北海道内には定点医療機関が226カ所ある。札幌市は56カ所(2024年2月現在)
・定点とは患者数や病原体検出情報を得るため、一定基準に従ってこれら情報を定期的に報告する医療機関
・最もリアルタイムなデータ
・調査結果のグラフ参照。コロナとインフル両方あり
・毎週金曜日の午後に更新(厚生省および各都道府県などと更新時間を統一)
・全体としてはコロナ、インフル、溶連菌、咽頭結膜炎、RSウイルス感染症など。それぞれにグラフがある
・毎週月曜から日曜までの週次報告を、翌週木曜日(15:00)に公表
・毎週金曜日15時前後に更新(厚生省および各都道府県などと更新時間を統一)
・インフルエンザは定点当たり報告数が10を超えると注意報レベル、30を超えると警報レベルの開始(全国的基準)
・新型コロナは定点当たり報告数が30を超えると注意喚起(北海道独自 2023年10月 開始)。その他の注意喚起の要素は「保健医療の負荷の状況」、「医療現場及び関係団体への聞き取り」、「季節や連休、夏・冬休み、雪祭り等のイベント等」
・道感染症対策課によると、1施設あたり30人感染している状況は、1日の感染者数が5000人を超えた2022年10月下旬〜11月上旬に相当するという(老健よいちでクラスター発生時と同時期)
(北海道新聞より 2024年1月27日)
・道内の発生状況から北海道、札幌市、倶知安(老健よいち)を抽出してグラフを作成しました
(令和6年2月8日発表分まで)
・老健のある余市(倶知安)では北海道や札幌に遅れて流行がやってくると思っていましたが、データ整理をするとそうでもないことが分かりました
・老健など重症化リスクの高い高齢者がいる施設では、例えば定点あたりの報告数が10(あるいは 12)を下回らないと通常の家族面会は控えるといった対策が必要と考えられます。オンライン面会などへの切り替えも検討すべきです
(令和6年2月4日分まで)
・また定点あたりの報告数が10を下回った時に通常の家族面会を再開するタイミングかどうかを判断するには、札幌市下水サーベイランスのデータが有効と思います。こちらでも減少傾向(例えば1日あたりの新規陽性者が2000名程度を推移するよう)であれば面会再開と判断。まだ高水準であれば面会再開には早いと判断できると思います
・こちらは2022年11月の道新からです。老健よいちで利用者さんや職員合わせて121人の感染がありました
・今年(2024年)になり、1月18日から入所の利用者で2名コロナ陽性者が出ましたが、幸いに2名の感染で拡大することなく収束しました。早く収束できた原因として、パキロビットの備蓄、併用禁忌薬のチェック、発生時の速やかなゾーニング、それに向けての準備と関係者の皆様に大変感謝を申し上げます