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(有)小川屋

「出羽鶴 純米酒 花立(はなだて)」

2024.02.13 00:30

「出羽鶴 純米酒 花立(はなだて)」

(秋田清酒株式会社/秋田県大仙市)

原料米:大仙市花館産「陸羽132号」100%
精米歩合:70%
酵母:きょうかい1号
アルコール度:16%
仕込み水:花館地区天然地下水
価格:720㎖ 1,980円 (税込)
※写真左は生酒、写真右は瓶火入れです。
(正面から見たラベルデザインが、生酒・火入れともに同じです)

💧生酒 テイスティングコメント
乳酸を帯びたクラシカルな香り。
口に含むと清らかな酒質で、お米の素朴な旨味が第一印象です。
ごくわずかに微細なガスが残り、キュッとチャーミングな酸を伴って鮮やかで生き生きとした躍動感の香味が口いっぱいに広がります。甘・辛のどちらでもない絶妙な中口で、みずみずしく飲み疲れない味わいです。

🔥火入れ テイスティングコメント
生酒と同じく乳酸を感じる香りですが、こちらのほうが香りは穏やか。
火入れにより、コクと旨味、乳酸らしさがグッと増してパワフルさが底上げされました。生酒と同様に、ご飯をよく噛んだ時のような馴染みのある旨味です。しっとりとした落ち着きがありますね。
燗にすると乳酸の柔らかさが引き立ち、燗冷ましも◎!

●まとめ
ビビッドな生酒とパワフルな火入れ、どちらもそれぞれの良さがあり、甲乙つけがたい!
できれば、生酒と火入れを行ったり来たりしてお楽しみいただきたいです。旨味と乳酸、コクが印象的な伝統的な味わいで、米の底力とそれを引き出せる技量の高さが垣間見えるようでした。




【小川屋スタッフから】
「陸羽132号」で仕込んだ話題のお酒が、ついに発売となりました。
このお米は、1921年に秋田県花館村(現在の大仙市花館地区)の国立農事試験場陸羽支場で育成されたお米です。日本で初めて人工交配された「陸羽132号」は、冷害に強く、当時の東北地方のたくさんの人を救ったといわれるお米で、宮沢賢治が栽培を推奨したことでも有名です。

コシヒカリの祖父母米、あきたこまちの曾祖父母米にあたる「陸羽132号」は、戦前から戦後にかけては日本一の栽培面積を誇った年もあったそうです。しかし、いろいろな新しい品種が生まれるにつれ栽培量が減少し、今では幻の米といわれるようになりました。

復活させるべく、「陸羽132号」誕生の地・花館地区の有志の方々と、出羽鶴さんが共同で栽培を開始。昨年の酷暑や大雨にも耐え、昨年9月8日に約60年ぶりに稲刈りが行われた際は新聞やニュースでも報道され、話題になりました。

今回のお酒は「陸羽132号」だけでなく、仕込み水は花館地区の天然地下水を、酵母は大正時代に使用されていた「きょうかい1号」を採用し、生酛仕込みで醸しています。
精米歩合も、当時の技術では高精白だったという70%に設定しています。そして、商品名は「花館」ではなく、旧村名の「花立」に。当時の味を、現在の技術を持って造り上げた逸品を、どうぞご賞味くださいませ。