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Mondo Yumico

弟の一言で

2024.02.15 03:09

2014年10月下旬の話。 

カナダに住んでる弟夫婦に第一子が生まれたのでお祝いに行った。

イエローナイフという、オーロラが見られることで有名な北の外れの小さな町。 

10月下旬で外気温は0℃! 

(町に電光掲示板があって、その時の気温が表示されていた)

寒い! 

でも屋内に入るとどこも暖かく

急いで上着を脱がないと汗をかいてしまうほど。


小さな町で、これといった観光名所があるわけではない。

私はもともと観光名所にはあまり興味がなくて、

町や人々の様子を見るのが好きなので、

なんてことはない町(失礼か!)でも大いに楽しめる♫


話はちょっと逸れるが大昔、

二十歳の頃に行った北インド旅行でのこと。

インドの女性はどんな生理用品を使っているのかなと興味があり、

小さい薬局で生理用ナプキンを買って帰ったことがある。

袋を開けると、折り畳んだ個包装ではなくて、

分厚くて細長い状態のナプキンが10枚(10本と言った方がいいかも)裸で入ってた。

そんなのを知るのが楽しいのよね。


インド旅行記はいずれまた。


イエローナイフには観光客向けのアートのお店が結構あり、

その一つに入った。 

ここはイヌイットという先住民族の人が作った作品を多く扱っていて、

版画や彫刻など面白い。


ふっと上を向くと天井からタペストリーが何枚も吊り下げられている。 

その一つに釘付けになった。

一目惚れだった。


降ろして見せてもらう。

これを織った人は女性とのことだった。

住まいはイエローナイフよりも更に北のエリア、

湖だらけで交通手段のないところ。 

どんな生活をしているんやろう。

想像が膨らむ。


値段を聞いた。 

日本円で5万円ほど。 

うっ、ちーと高いなぁ。。 

弟がその様子を見ていて一言。


「なんのために働いとんねん」


その一言で、確かに! 

大好きなものに使わないでどうする。


そして今ではそれ以上の価値になってる。 

リビングに飾っているそのタペストリーを見る度に、

大好き♡と幸せな気分になるし、その時のことを思い出す。


背中を押してくれた弟よ、ありがとう!