「古志」深川句会(2月)を終えて 2
2024.02.18 21:00
引き続き、2月の「古志」深川句会です。
第2句座、席題(北窓開く、飯蛸、雪崩)です。
特選句からいくつか。
新しき職へ北窓開きけり 城田容子
春へ向けて転職をするのでしょう。
新しく踏み出す一歩への期待感やほのかな不安感。
それらを〈北窓開く〉という季語に託すことで、
言外に心象を描き出しています。
飯蛸のもの言ひたげな口うごく 菅谷和子
飯蛸という物言わぬ小さな存在だからこそ、
そして間もなくわたしたちの口に入ってしまう存在だからこそ、
そのあわれが胸に迫ります。
飯蛸だって生きている限りは、言いたいこともたくさんあるはずです。
原句は〈口あはれ〉でしたが、
この句に関しては、即物的に詠んだほうが、
より〈あわれ〉が響くように思います。
「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。
次回は3月13日(水)13:30〜
会場は江東区森下文化センターです。
「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。
会員以外の方は体験参加が可能です。
初心者の方も歓迎いたします。
ぜひお越しください。