2024年2月18日(四旬節第一主日)
ケン神父のメッセージ:
皆さん、おはようございます。四旬節第一日曜日にいらっしゃいませ。四旬節の語源を少し考えましょう。古い英語で四旬節は「Lent(レンと)」です。「Lent(レンと)」の意味は、時間的に「のばす」という意味です。やはり、冬から春の間に、日の光が長くなってくるという意味ですね。その暗くて寒い冬から春に向かっての考え方です。そして、初期キリスト教信者たちは、イエス様の物語を理解して、冬から春にかけてのこの時期、約6週間、灰の水曜日から御復活までの時期を決められていました。日本人の文化は、お正月前の年末に大掃除をする文化がありますね。欧米では、もっともキリスト教の精神として、スプリング・クリーニングの文化があります。四旬節「Lent」は、私たち一人一人の心を清めるクリーニングの時期です。掃除するためには、ぞうきん、スポンジ、掃除機などを使いますが、四旬節の心のそうじのために、祈り、断食、施しを使います。
四旬節の40日間の大切さを少し考えましょう。この40という数は、聖書の中で158回記録されています。もっとも有名な箇所は次のとおりです。
● ノアの箱舟の洪水の期間が40日でした。
● モーゼは、シナイ山の上で、十戒をいただくために40日間断食をしました。
● ユダヤ人たちは、イスラエルの奴隷生活を解放されるために40日間砂漠をただよいました。
● 砂漠の中で食べ物が無くなり、モーゼが神様に祈り、天国から40年間マナが降りました。(出エジプト16章)
● エリヤは、40日間砂漠の中で祈りました。(列王記上19章)
● イエス様は40日間砂漠の中で断食をしながら、悪魔と戦いました。
● イエス様ご復活をしてから昇天されるまで40日間でした。
● 人間は受精から生まれるまで、40週間くらいかかります。
皆さん、その背景によって、聖書にとって「40」という数字は、色々なところで使われています。例えば、心の準備の期間、また謝る時にかかる時間、変容するための期間、役割を達成するための期間です。そして、新しい命が準備される期間などです。
私たちカトリック信者にとって、四旬節は、自分の信仰生活を新たにするために、イエス様と同じように、祈り、断食、施しをします。イエス様の一番有名な施しの活動は、十字架上で、私たちを罪から解放するために、命をささげたことです。四旬節の中での戦いは「誘惑」です。敵は悪魔です。悪魔はアダムとイヴの物語から、神様の計画の邪魔をするために、いたずらが始まりました。
私たち人間の一番大きな善いことは神様の愛です。それは命の生きがいです。私たちは違うことでも善いことを感じることが出来ます。それは、ほとんど悪魔の誘惑です。例えばアダムとイヴのりんごの物語です。しかし、イエス様は四旬節の中で、私たちによい模範を表します。1つずつの悪魔の誘惑を退けていきます。その理由は、一番大きな善いものに満足を見つけました。それは神様の愛です。皆さん、それは私たち四旬節の目標です。
私は天使大学で倫理を教えています。看護学生たちに倫理の大事なことは、何をするかと、なぜその活動をするのかということです。神様への道を迷わないように、「なぜ」そのような行いをするのか、自分自身で考えて、間違いがないか確かめます。どうぞ皆さん、これから私たちの40日間の心の旅の期間を使って、悪魔を心から追い出しましょう。そして新しい自分に御復活の時に出会えるように頑張りましょう。ありがとうございます。