修繕費が大幅増!しかし、ムダの削減は無く、貯金が底をつく事態に
まず、今の久喜市の状況を家庭で例えます。
家の壊れたところを「お金がないから」と放置する一方、身の丈に合わない無駄使いやローンを繰り返していたところ
↓
家の壁が本当に落ちてきて、これ以上修理を先送りできなくなった。
↓
それでも無駄使いを辞める気はなく、修理費用を工面するため子どもの学資保険を解約して現金化。貯金もほとんど使い切ってしまう見込み
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
以下、詳細を説明します。
昨年より、継続的に議会で取り上げてきた学校や公共施設の修繕が先送りされている問題。
報道の通り、来年度予算では学校の修繕に向けた費用だけで約30億円が計上されるなど、一定の前進を見せています。
ただ、これらの修繕の大部分は、法定点検で是正の必要性を指摘されながら先送りされてきた、積み残しです。
当たり前ですが、公共施設の老朽化が今年度急に進むわけもありません。
財源不足を理由に先送りしてきたものの、学校で外壁落下事故が連続し、マスコミにも取り上げられて、これ以上の先送りが出来なくなった、というのが顛末です。
なぜ、これまで財源が不足していたのか。
それは「身の丈にあった行政運営が出来ていないから」です。
数々のムダが積み重なり、財政を圧迫。修繕は遅々として進みませんでした。
そして来年度以降も豪華絢爛なごみ処理施設や、東鷲宮の屋根付き陸橋など「ムダとしか思えない事業」の見直しは行われず、
学校や公共施設の修繕費の大部分は「貯金の取り崩し」で賄われることになりました。
結果、市の貯金である財政調整基金は、来年度末で約7億円まで激減する見込みです。
※市の貯金は「標準財政規模の10%」が適正とされており、久喜市の場合は約30億円が適正額です。これまでは適正額の前後を推移していました。
しかし考えてみると、これまでの推移は必要な修繕を「先送り」して積みあがっただけであり、虚像とも言えます。
また、市の借金返済に係る将来世代の負担を軽減するために貯めていた「減債基金」もゼロになることが分かっています。
計画通り推移すれば、市の貯金(財政調整基金)も、減債基金も、当然ながら久喜市政史上、ダントツで最低額を更新するでしょう。
(このあたりは改めて詳しく書きます)
また、ゴミ処理施設をはじめ、市長の掲げる方針とおりに進めるならば大型支出はむしろ今後本格化するはずです。
R6年度でこの状況では、R7やR8の財政状況は推して知るべしです。
貯金を使い切ったら、残る手段は借金でしょうか?
現在の不作為とも言える無駄遣いの返済を次世代に押し付けることなど、許されるはずもないでしょう。
借金額の推移も既に議会で取り上げておりますので、今後もチェックしていきますが、極めて厳しい財政の舵取りを迫られることは、間違いありません。
繰り返しになりますが、本来必要であった修繕を遅ればせながら実施して、財政が一気に傾くのであれば、それは行政運営が「身の丈にあっていないから」に他なりません。
これまでのやり方やムダを見直さず、お金が足りなくなったからと単に貯金を切り崩して目先の予算を確保する「行き当たりばったり」な運営では市民の生命と財産を守ることは出来ないでしょう。
久喜市がやるべきは、キラキラ目立つ事業(政策)ではなく、目立たなくても必要な事業を予算を配分すること。
そして、財政難を迎えた今、「支出の削減」と「収入の増加」に愚直に取り組むこと。
私は、そのように考えます。議会で取り上げます。