作りたい服
私が作りたい服は二種類に分けられる
1つは
実用性がある、MYMINESIGNのコンセプトである合理と非合理を繋ぐ服
毎日を遊び心で包み込む、楽しい服、生活服として人を支える服
2つは
身体性を再定義した非合理的な服
自身を自身が認識し、自分らしさを自身で掴み、歩む、
そんな世界に立つ人のための服
1つ目の服は、合理的に形が発生した現在の洋服ディテールの機能を保持したまま別の角度から再現することや、変形することで多面的な面を持つ奥行き。
例えばテーラードジャケットのテーラーカラーは、前開きの服の上を開けるとくるっと返ることから生まれたカタチだ。
ボタンダウンシャツは襟が乗馬中にひらつかないように抑えたカタチ
私が一度作ったボタンダウン再定義のオックスフォードシャツは、ボタンのみで襟を抑えるデザインではなく
ボタンホールのあいた布を挟み込みそれで抑えることで襟がばたつかない機能を保持した。
まったくもって工程が増え、非合理的!
洋服の顔立ちが変わり与える印象が180度変わることにうっとりした。
目的地まで寄り道して到達することこそが、人間らしいなと思う。
2つ目の身体性を再定義する服については
合理を捨てる。
異物として認識される服
袖が2個ついていて、首元はしっかり空いていて、布に無理な力はかからず、動きやすさがあることは服の本来の役割である第二の皮膚を達成するためである。
パターンメイキングは身体を理解するところから始まり、いかに布が身体におさまるかを組み立てる作業だ。
私たちはそういって出来上がった衣服を正常に捉え、特に意識することなく景色として通り過ぎていく
異物として認識される服は、どのような服になるだろうか。
反発する力を持つ衣服を、思いを込めて作りたい
人間が最後にできることはバカなことだと思う