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波のよう

『何もない日』ライナーノーツ:八谷さん #1

2024.02.27 22:58

前回のブログに引き続き、先週の2月21日(水)にデジタルリリースしたばかりの『何もない日』のライナーノーツです。今回は、ソングライティングや歌などを担当するちあきが、アレンジ・ミックス・マスタリングなど(以下、アレンジからマスタリングまで)を担当した八谷さんに楽曲のアレンジについてインタビューしました。


ー波のようの最近の制作スタイルは、ちあきがギターで弾語りをしたデモを元に、メンバー各々がアレンジをして、アレンジが形になり次第、録音という流れですよね。八谷さんは「雨」ぶりのアレンジからマスタリングまでの担当でしたが、私が録音した弾き語りのデモを聴いた時、曲についてどんな印象を持ちましたか?


「何もない日」というタイトルからの連想もあり、平和で朴訥とした曲という印象を受けました。日常を歌った牧歌的な曲とも取れますが、どこか物憂げな空虚さも感じたのを覚えています。録音を始める前のデモは(そんな雰囲気を膨らませるように)霧の中を漂ってる感じをイメージして制作しました。


ー確かに。私の弾き語りデモって私の声質や部屋で一人で録音していることも起因して、少し物憂げになるんですよね笑 今回は本当に(一つ前のブログで書いたように)少し寂しげな曲なのですが…!霧の中を漂っている感じを表現するために、工夫したことや参考にした音源などはありますか?


リファレンスはもろビートルズで、メロトロンやシタール、ハープシコードなど、ビートルズ中期〜後期の音源で使われた楽器を使いました。というか個人的に再現してみたかったという想いが強いです笑 アレンジで工夫したところは、デモの段階では少し特殊な楽器として使っていた、シタールとメロトロンの他に、録音の段階でハープシコードやシンセサイザー、レズリーを通したエレキギターのアルペジオなどを追加したことです。それによりよりサイケな感じを出せたと思います。個性の強い音色がたくさんあってケンカしないよう抜き差しをいろいろと試して現状の形に落ち着きました。


ーなるほど。私は個人的には引き算なアレンジが好きなので、今回のいろんな楽器が使われながらも重ねすぎていない感じがとてもいいなと思いました!

ところで、『何もない日』は後半のコーラス部分が特徴的な曲ですよね。デモを作る段階で音源をやりとりしながら、どんなコーラスにしていくか一緒に考えたことえを覚えています。コーラスについて工夫した点はありましたか?


後半の展開にあるコーラスは一番苦労したポイントでもありました。Crosby,Stills & Nashの「Lady of the Island」に出てくるような即興的なコーラスの掛け合いを入れたかったのですが、それを意図的に組み込むのが難しかったです。


ーCrosby,Stills & Nashの「Lady of the Island」は八谷さんがリファレンスに挙げていたことがきっかけで知った曲ですが、この時代に生きていたらこの曲をライブで聞いてみたいなと思いました。私たちもこんな録音や雰囲気のライブができたらいいですね。


アレンジについてはここまでです。次回のライナーノーツはレコーディングやミックスについてお話しを聞きたいと思います。


🎶『何もない日』波のよう

https://ultravybe.lnk.to/nanimonaihi