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サロンマーケター岩田のキャリア&マーケBlog

美容室で〝喋りたくない〟と言うお客様は本当は喋りたいのではないか?と考えてみる

2018.11.10 10:18

美容室で喋りたくないお客様


昔、サロンワークをしていた時に上司から


『美容室に来て喋りたくないお客様なんて絶対おらん』と言い切られた事があった。



その上司は確かにめちゃ売れっ子で、指名もめちゃくちゃ多かったし、僕もすごく尊敬している上司だった。



でも、どうしてもその一言がピンとこなかったんですね。




例えば新規のお客様で、なんとなく

「この人は喋らない方がいいお客様かな?」

と察する時ってあると思います。



〝喋りたくないオーラ〟を発してるし、こちらとしても必要最低限の会話しかしない。



そんな問題もあるので、新規のシートに


☑︎静かに過ごしたい


とチェック項目を入れてるお店もあるかもしれません。



そんなこんなで色々考えた結果、当時ぼくは『シーカード』というサービスの存在を知って、上司に提案した事があったんです。




『シーカード』は要は〝私しゃべりたくありません〟という意思表示のカード。



私は喋らなくていいです、静かに過ごしたいです、美容師と余計なお話したくないです、というお客様がご来店された際、

このカードを表示して頂ければ美容師も察しますよーというシステム。


(当時なにかの情報誌でこれを作ったという美容室の事例を読んで真似しました)



これを使えばお互いに気を遣わなくてすむ!

喋りたくないお客様に空気を読まない美容師がペラペラ喋りかけなくてすむ!

と思った当時の僕は、意気揚々と上司にこのアイデアを提案。



そしたら、冒頭の一言で一蹴されたんです。



『美容室に来て喋りたくないお客様なんて絶対おらんわ。もっとお前が頑張れ』



喋りたくないお客様の心理



めちゃ良いアイデアだと思ってテンションが上がってた僕は一気に撃沈。



この時は全く上司の言葉の意味がわからなかった。



実際に『喋りたくないです』というお客様はめちゃくちゃ存在しているし、

ネットの書き込みをみていても『美容師が喋りかけてくるのがウザイ』という意見をめちゃくちゃよく見る。



例えば服屋さんで服を見ていても、自分は店員さんにいちいち喋りかけられたくないタイプだったので、本当に意味がわからなかった。



モヤモヤした状態でのその後のサロンワーク。もちろん空気を読んで喋りたくなさそうなお客様には、喋らない。



確かに、美容師の話をわざわざお金払って数時間聞かされるのを苦痛に感じてる人もいるんだろーな...


あえて喋りかけないのも、サービスの1つとしてあった方がいいのでは...






でも、さんざんお客様の心理状態を考えた結果、ある仮説が僕の中で浮かんだんです。




『たとえば僕がもし山Pだったら、全てのお客様が〝僕と喋りたい〟と思ってくれるんではないだろうか...??』



喋りたくないお客様はすべて美容師のせい



上司の『お前が頑張れ』の一言の裏に隠された意味は何だったのか?



そもそも、お客様は美容師と喋りたくないのは何故?と考えると、それは信頼関係が無いからなんですよね。



『他人と喋るのが面倒くさい』



興味のない人の無駄話ほど疲れるものはないし、それは誰もが感じています。



どれだけ喋りかけられるのが嫌なお客様も、自分の友達や家族とは絶対に喋ります。



家族ではなくて初対面ならどうか?



自分がファンである芸能人、めちゃ会話が面白い芸人なら、絶対喋ってくれる。



僕が山Pくらい男前で、認知度があったなら、

喋りたくないと思うお客様はいなくなるはず。そう考えたんです。




全てはお客様ではなく、ただ美容師のせいだったんです。



美容師が努力すべき幅



すなわち人間力です。


初対面の人にも興味を持ってもらうキャラ、雰囲気、会話力、その他もろもろは、美容師の技術と同じくらい必要なものではないでしょうか。



大きな組織の中で教育を体系化しようとすると、どうしてもその人間力のムラが出てしまうのは仕方がないけど、


せめてお客様へのサービスを決めつけではなく自分達の努力の幅だと自覚して、成長していかないといけないと思うんです。



お客様が喋りたくないのは、自分の話がクソほどしょーもないから。



単純にその人を笑わせる、楽しませる技術を身につければ良い。



そう思ってたくさん勉強していかなあかんのですよねぇ。