まっくろくろすけ
ジブリアニメ『となりのトトロ』で、古い家に引っ越してきたサツキとメイは「まっくろくろすけ」に会います。
住居をススとホコリだらけにしてしまう、妖怪とも生きものとも何ともいえない何か。
子どもや純粋な心の人には見えるようです。
お隣のおばぁちゃんは「ススワタリ」と呼んでいました。
ニコニコしていれば悪さはしないし、そのうち出ていくよ、と。
『千と千尋の神隠し』に出て来る「ススワタリ」には細い手足があって、釜爺のもとで下働きをしていましたね。
海辺の石の下には、色々な生きものが隠れています。
イカダを浮かべると、魚が寄って来ます。
猫は、入れものがあるとすぐに入りたがります。
屋根や器になるものがあれば、何かが集まるようになっているようです。
私たちの肉体にも、知らないうちに色々なものが寄って来ているのかもしれません。
軒先を貸す程度なら気にし過ぎず、笑っていれば悪さはせず通り過ぎて行くかなと思います。
でも、母屋を取られる訳にはいきません。
「ここは私のものです」と自分の肉体霊魂の軸をぎゅっと整えて、妙なものが巣食わないように手を入れる。
それが掃除やケアの目的の1つだと思います。
「まっくろくろすけ」に遭遇したサツキとメイは、手足が真っ黒になります。
眼に見える汚れやホコリは分かりやすいし、気づいたら洗えますね。
でも、ネガティブな空気には気づきにくかったりしませんか?
大掃除をして喉が痛くなったり、咳が出たり、腰が痛くなったり、下痢したりすることがありますが、ホコリや重労働のせいだけではなく、物陰によどんだものの影響もあるかもしれません。
実は、おどろおどろしく具合が悪い方のケアをすると、邪気が出るとき特有の臭いのようなものを感じることがあります。
ケアを始めたての頃は、つい吸い込んでしまって、喉が腫れて熱が出たなんてこともありました。
今は排出されたものをまともに吸い込まないよう、注意しながら手当てをします。
大掃除もケアも、終わった後こそ、排出ガスや残留エネルギーが落ち着くまで、意識的に空気(気)の入れ替えをしてみられてはいかがでしょうか。
ものは片付いてスッキリ見えても、隠れ場所を失った「まっくろくろすけ」がオロオロしているかもしれません。
だいたいの場合はおばぁちゃんの言う通りだと思うので、心配し過ぎずに。
「そったらおそろしげなもんじゃねえよ。
ニコニコしとれば、悪さはしねぇし。
いつの間にか、いなくなっちまうんだ。」
トトロ(クリームパン)とまっくろくろすけ(チョコパン)
久留米のパン屋「南龍堂」さん 箱詰めアレンジは自前です