Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

大谷弘至 official site

「古志」福岡句会(2月)を終えて 2

2024.02.29 21:00

早いもので3月ですね。

ホテルのロビーに飾ってあった雛段です。

うまく撮れていませんが、雰囲気だけでもお届けできればと思います。

きのうの続きです。


贐てふ淋しき言葉はるの雪   矢野京子


贐(はなむけ)という言葉、あらためて調べてみると、


 旅立つ人の安全を祈り、その行き先へ馬の「鼻を向けた」ことに由来するようです。


春は別れの季節でもあります。


人生の新たな旅立ち、巣立ちを迎えた人を前向きに送り出すこと。


それがいちばんの「贐」なのでしょうが、やはり淋しいものです。


そんな淋しさをぐっと堪えて見送る人の姿が目に浮かんできます。


続いて第2句座から特選句をいくつか。


席題「鶯」、「猫の恋」、「チューリップ」でした。


恋猫に行つておいでとささやきぬ   坂口和子


膝の上にいる愛猫でしょう。


猫の耳元でけしかけるように囁いているのです。


猫への愛を感じるとともに、ミステリアスな空気もあります。


妖しい物語が始まりそうな雰囲気です。


恋の猫野見宿禰の手に負へず   木下まこと


野見宿禰は相撲の神様。大変な力持ちとして『日本書紀』に登場します。


以前にブログでご紹介しましたが、


福岡の住吉神社では横綱の奉納があり、力士像が祀られています。


そうしたことに着想を得て詠んだ句だそうですが、


じっさいに句会前に住吉神社を参拝されてきたそう。


席題は机上で作りますが、歩くことで得た経験が生かされます。


あらためて歩くこと、旅をすることの大事さを感じた次第です。