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やよいの日々

春の設え

2024.02.29 23:52

お誘いいただいて、今年も生花作家さんの雛祭りを見せていただきました。

棟方志功の屏風を背に、雅な内裏さま。お心入れの菱餅、三宝に載った雛霰。マンションのロビーに春の設え。

生花作家さんの力作は、早咲きの桜と山茱萸。仄かな桃色と黄色が春を呼んでいます。

案内してくださったご主人は、蕪村が大好きとのことですので、一句。


 雛祭る都はずれや桃の月     与謝 蕪村


今日から三月と言うのに、重い空から冷たい雨が降り、時折強い風が吹いています。


 老いゆくは淋しきものよひな祭り  高浜 年尾


花を観ても、雛を観ても、以前のように心が弾まない自分がいます。生花作家ご夫妻の元気を分けていただいた気分です。