飼い主の入院中、ペットの世話は誰が?|かわさき高齢者とペットの問題研究会通信 2021年12月号(4号)
川崎市公認の登録ボランティア、かわさき犬・猫愛護ボランティアの中から生まれた「かわさき高齢者とペットの問題研究会」より、ニュースレターをお届けします!
今回は、研究会が関わった実際のケース(CASE 3)をご紹介します
ペットを任せられる人を探せ!
今回ご紹介するのは、中型犬1頭と暮らしていた高齢のご夫婦のケースです。
奥さんが病気治療のため入院することになりました。退院までの期間、家に残るご主人だけで犬の世話をするのは無理と判断した担当の地域包括支援センターから、研究会に相談がありました。
ご夫婦には、別に暮らす2人のお子さんがいます。ただ、親子関係がうまくいっておらず普段から行き来がないため、引き受けてもらえるのかは不透明でした。とは言え、奥さんが安心して治療に専念するためにも、入院までに結論を出さなくてはなりません。さっそくお子さんに連絡をとることになりました。迅速な判断とアプローチが肝心です。
早めの対応が解決のカギです
幸い、息子さんが犬の飼育を引き継ぐことを承諾してくれました。そればかりか、娘さんも定期的に父親を訪問することになったのです。奥さんの亡き後も、親子関係は持続しているそうです。ペットの窮地が、家族の絆を取り戻すきっかけにもなりました。
このケースでは、担当のセンターの方が、地域包括支援センター長会議の際に研究会が配布した資料を覚えておられたため、早めに連絡をいただき対応できました。いつ起こるかわからない「万が一」のために、ペット飼育について、この地域の地域包括支援センターの皆さんや利用者さんにもお伝えしたいとのことでした。
お知らせ:人とペットの問題を考える勉強会を開催します!
ペット飼育の現状、特に高齢者に関わる問題をテーマに、勉強会を開催します。 川崎市動物愛護センターとの共同開催で、3回に分けて行います。介護の現場でも避けて通れない問題です。ご興味のある方は、ご参加歓迎です。詳細は、事務局までお問合せください。
かわさき高齢者とペットの問題研究会通信 2021年12月号(4号)
PDF版はこちらをご覧ください
掲載事例については、プライバシー保護の観点から個人が特定されないように配慮して構成しております。