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仙厓と八丁兵衛 正定寺 @博多上堅町

2024.03.05 21:00

きのうの続きです。

聖福寺を出て、御笠川(石堂川)へ。

入り組んだ都市高速が見えます。

石堂橋からの眺め。

橋の袂には光安青霞園茶舗。博多の老舗です。


喫茶もできますので、立ち寄りたいところですが、

今回の目的地は正定寺

上堅町にある小さなお寺です。


ここに魚問屋「西濱屋」の主人だった博多八丁兵衛(西頭徳蔵)のお墓があります。


八丁兵衛は天保時代の人。


奇抜なアイデアマンであり、博多どんたく(博多松囃子)の創始者とされます。


そんな八丁兵衛ですが、盛大に生前葬を執り行いました。

そのときに建てられたのがこのお墓です。


友人であった仙厓にその名前を揮毫してもらい、墓碑に彫っています。

仙厓の力強い筆跡。


しかし、よく見ると「八丁兵衛」ではなく「八丁へ」となっています。

なんでも「お前に「八丁兵衛」はもったいない。


「八丁へ(屁)」でちょうどいい」と、


ふざけて仙厓が書いたのだとか。


八丁兵衛も遊び心のある人(奇人!?)でしたので、


これを気に入って、そのまま「八丁へ」を墓碑にしました。

こちらは当時の西濱屋。(画像は西濱屋HPより)


いまも西濱屋は商いをされています。

こちらは仙厓が描いた八丁兵衛。


糶りの様子で、鯛を手に提げています。

仙厓は俗味を感じてしまい、


もともとはあまり好きではありませんでしたが、


年を重ねるごとに、気になる存在になってきました。

八丁兵衛とのエピソードを聞くにつけ、


博多という風土なくして、仙厓は無かったのではないかと思います。

正定寺の蘇鉄。

どうぞ良き一日をお過ごしください。