正負の法則
美輪明宏さんが提唱する摂理に【正負の法則】というものがあります。
「人生には正もあれば負もある。そして負もあれば正もある」
これを言い換えれば、良いこともあれば悪いこともあるし、悪いこともあれば良いこともあるということになります。
これに加えて「何かを得れば何かを失う。何かを失えば何かを得る」。
またこれも正負の法則に該当します。
欲望の赴くまま欲しいもの全て手中に収めれば、必ずどこかで破綻し大切なものを失います。
それは物質的なものとは限りません。人や肩書、地位に信頼、繋がりなど、長い時間と労力を費やしやっとの思いで得たものを瞬く間に失うことだってあるのです。
多大な損失を回避するには何事も「腹六分」まで。それが最もベストなのです。
正負の法則は「因果の法則」と同様、全ての人間に適用されます。
良いこと続きの人生や悪いこと続きの人生が永遠に継続することはありません。
必ずどこかで切り替わるときがくるものです。それは本人にとって最もベストなタイミングで。
正負の法則には「負の先払い」という良策があります。
これは事前に負(不幸・試練・苦痛・努力・嫌なこと)を先に経験しておくことで、その後やってくる負を軽減させるという秘策。
人生上り調子で何をやっても上手くいく幸福期間というものが誰にでもあります。
しかしそういったときは予期せぬ強大な負が訪れる前兆なのです。
正と負は比例しているので、幸福期間が長く質も良いと、負のレベルもそれと同一のものが降りかるのが通例です。
ですから、順調に人生が進んでいるときは要注意。前もって負の先払いをしておき、大難を小難へとチェンジさせましょう。
正負の法則を真に理解して、心に脳に魂に銘記するのです。
すると生きていくことが幾分か楽になります。
負が続き人生に疲れても、正が来ることを分かっていれば、悲観せず前向きに現状を乗り切ることができます。
あなたのこれまでの人生を回想してみましょう。
良いことも悪いことも同程度あったはず。まさにそれが正負の法則の働き。
ただ中には良いことだけ、悪いことだけが延々と続いている人もいるでしょう。
そういった人にも絶対に正または負が存命中にやってきます。
正と負は必ずしもコンスタントに往来するとは限りません。
幸福を登り詰めたら後は落ちるだけの人もいますし、逆に不幸のどん底まで落ちた人はその後どんどん上昇して幸福な日々が持続するのです。
『正負の法則を知っているのと知らないのでは、人生の豊かさが大きく違ってくると断言します』