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法学教室「演習」を終えて

2024.03.05 08:34

法学教室「演習」欄の刑事訴訟法部分を、2023年4月(511)号~2024年3月(522)号において担当させていただきました。曲がりなりにも、当事者法曹(検察官・弁護人)の目線で事例を検討するという形式で書くことができて、ひとまず安堵しています。私自身が興味関心を持てないと連載を持続できないように感じていたので、内容は私の興味関心の影響を受けたことは否定できず、その結果、やや難しい内容だったかなと反省もしています。

今回の連載にあたっては、複数の先生方に草稿を検討いただいた上でコメントを頂戴し、修正するという形でご協力を賜ることができました。また、連載の際の事例のうち、複数のものが学部のゼミナールや法科大学院の講義において使用したものをアレンジしたものであり、その際の受講者の方々の反応を踏まえて事例を調整しました。私はあらかじめ複数回の原稿をストックしておくということはできない気質であるため(原稿をストックされていた先生もいらしたようで、さすがだなと思うことしきりでした)、編集の担当の方々には修正の多い原稿で校正の際に煩わせてしまうこともしばしばだったのですが、ご対応いただきました。

このように、多くの方々のおかげで連載が成り立ちました。改めて御礼を申し上げます。連載を読まれた方にとって、少しでもお役に立つところがあって欲しい(そして問題意識が喚起されるところがあって欲しい)と願っております。

なお、内容一覧とWebサポートは以下のとおりです。

2023年4月(511)号:職務質問、所持品検査

2023年5月(512)号:強制処分性

2023年6月(513)号:強制処分の付随的措置、強制採尿に伴う連行

2023年7月(514)号:勾留の理由と必要性

2023年8月(515)号:接見における秘密交通権

2023年9月(516)号:一罪の一部起訴と裁判所の審判の範囲

2023年10月(517)号:訴因変更の必要性

2023年11月(518)号:類似事実による立証、証拠の関連性

2023年12月(519)号:伝聞証拠、発言当時の精神状態の供述

2024年1月(520)号:検察官面前調書の証拠能力、訴訟法上の事実の立証

2024年2月(521)号:供述の証明力を争う証拠、純粋補助事実の立証

2024年3月(522)号:違法収集証拠排除法則

Webサポート:各号の参考文献リストとステップアップのヒント