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just live simply

言い寄る

2018.11.12 15:35
私はどうかしてる、と我ながら思った。剛がそんな男であることは、ちゃんと知って付き合っているのに。どうしてこう傷つけられた思いをするのか、今さら。


私はふと、お好み焼き屋さんに行った日のことを思い出した。


隣に並んで、初めて真面目に話す時間だった。今の彼氏と婚約すると嘘をついて、この関係を終わらせたいと遠回しに伝えた日のこと。


やはり何年経っても、ああいう空気には慣れないもので、気まずいと思いながら鉄板だけを見つめてた。


ふと、誰か会社の人の子供の話をした時に、彼の子供の方が可愛いといって、彼が風呂場から子供をあやして出す動画を見せてくれた。


奥さんが撮った動画。

幸せの象徴。

何ともない日常の、一片。


子供の無邪気な笑顔。

楽しそうな"おとうさん"の姿と、

見えはしなくてもそこにいる奥さんを。


我慢するのがやっとのほど、

心に太い釘を刺されたように痛くて

涙があと1ミリでも溢れれば、止まることはなかっただろうと、今思い出しても苦しい思い出。


あの気持ちと重なるのだ。

結局、その夜私はまた彼と身体を重ねることになる。


どうかしている、女というのは。