正しい予備校の選び方2024 -高卒生ver.-
巷では国公立前期日程の結果が出始めているタイミングです。
さまざまな結果があって、おそらくこのページをご覧になる方は「来年こそは!!」と捲土重来を期していることと思います。もちろんそれ以外にも「社会人だったが再度大学受験を目指したい」とか「高卒認定受かったけど、これから大学受験をどのように対策していこうか」という方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は「元予備校校長が教える、正しい予備校の選び方-高卒生バージョン-」と銘打って皆さんの捲土重来のサポートをいたします。長文ですが最後までお付き合い下さい。
結論は単純で「自分に合う予備校」ということですが、では「自分に合う予備校」とは何でしょう?予備校に求める条件は大体以下3つに集約されます。
1.カリキュラムの内容(講師のレベルも含む)
2.利便性(家からの通学時間も含む)
3.費用(年間分の予算)
大事なのはどれか1項目だけで決めるのではなく、3つをバランスさせて「自分に合う予備校」を選ぶことです。それぞれ見ていきましょう。
1.カリキュラムの内容
まずはカリキュラムから。国立受験の皆さんだと「『情報』がどうなっているんだ?」ということが心配だと思います。結論から言ってしまうと「どこでも変わらない」です。
そんなこと言うと「ウチが一番だ」とおっしゃる方がいるでしょうが、それは情報に限らずどの教科でも同じで「ただの宣伝」です。
まず前提として「情報だけのプロの講師はいない」ということです。よって指導者は、
1. 講師業を生業としている人に「テキスト」に基づいた授業をさせる
2. 情報系の技術者にテキストを作らせて授業をさせる
のどちらかになります。プロの先生は「授業をするスキルが高くて授業する科目に関して専門的な知識を持っている人」です。要するに情報に関しては「授業をする」・「情報に関する知識」のどちらかは素人ということです。試験が共通テストのみな事もあり、各予備校ともそれほど違いはなく、あまり気にする必要はありません。
では、一般的な受験勉強に関して、どういうカリキュラムが自分に合ったものなのでしょうか?自分のレベルに合わせたクラス編成だったら良いのか?自分に合う教え方をしてくれる講師がいればよいのか?授業なんていらないから演習を効果的にできればよいのか?
自分のレベルに合わせた編成というのは確かに納得できます。無駄に高いレベルの授業を受けるのは自己満足に終わる場合が多いですし、低いレベルの授業は内職することになりますから結局意味がありません。ただ、最大の問題点として挙げられるのは「間に合うのか?」という点です。
自分のレベルに合わせて授業を受けるということは、大体志望校のレベルより低いレベルの授業を受けることになります。10ヶ月という短期間でその授業レベルを志望校レベルまで上げられて受講できるのか?そのためには質の良い演習が不可欠でしょう。演習については後述します。
自分にあった教え方をしてくれる先生がよいと考えて予備校を選ぶのはお勧めしません。理由は簡単で「全ての授業で自分に合う教え方をしてくれる講師なんていない」からです。苦手教科だけでもという考え方は危険。受験は総合力ですから、苦手教科だけ授業を受けてあとは全部自分で勉強すればよいという考え方は勉強に関して過信しています。10か月もの長丁場、自分だけで勉強することは危険ですし現実的ではありません。
少し脱線しますが、体験授業で予備校を決めることは意味がないだけでなく危険です。なぜなら春先の予備校講師は飢えた狼ですから、どの講師もハイパフォーマンスです。とても良い授業をします。
しかしながら彼らも人間なので、そのパフォーマンスが年間通して続くことはありません(それくらいのエネルギーを春の授業には注ぎます)。よって体験授業では真の姿は判断できないと考えましょう。
最後は授業なんていらないというパターンです。最近多いですが有名なのはT塾ですね。一理あるとは思いますが、授業が不要ということは、絶対にあり得ません。大学受験に必要な知識が100%インプットされて、有名なテクニックも完璧に使いこなせるなら授業は不要ですが、そんな受験生はいません。演習が大切なのはもちろんですが、だからと言って授業を無視するのはおかしな話で、コレは宣伝のために極端な表現を用いているに過ぎません。大学合格に必要なのは「バランス感覚」です。極端なことを言っている塾や予備校からは、ある程度距離を置いて考えるくらいがちょうど良いでしょう。
さてカリキュラムを考えるうえでもう一つ重要なのは「演習」です。ココのクオリティが上がらないと学力の向上に掛ける労力がどんどん増えます。重要なポイントは「コミュニケーション」です。
最近話題のアクティブラーニングでも人との対話・コミュニケーションが重要不可欠ですので、コミュニケーションをとる時間がどのように確保されているかは、カリキュラムを見るうえで一番重要な項目です。
まず「いつでも質問できますよ」という言葉、これは自習と同じで、この時間はコミュニケーションはは望めないと考えましょう。なぜなら皆さんは「質問に行かない(=行けない)」からです。
今までの自分を考えれば分かると思いますが、他人に「ココがわからない」「ココを教えてください」と能動的に言えるようになるまでには、相当距離を縮める必要があります。
「いつでも質問ができる」というのは「聞きに来れば教えてあげる」と同じ意味なのです。
大半の生徒は聞きに行けませんので、単に自習しているのと同じで、これでは演習のクオリティは上がりません。
つまり演習のクオリティを上げるうえで大事なポイントは先生とコミュニケーションをとる時間がカリキュラムにどれだけ用意されているか?ということです。現代の予備校の時間割はどこに行っても表面上は同じにしか見えません。講師とコミュニケーションをとる時間がカリキュラムとして用意されているか?ここが一番大事なポイントになります。
2.利便性
次は利便性ですが、これはもちろん家から近い方が良いに決まっていますし、少々のデメリットには目を瞑ってでも選ぶ価値があります。
通学に時間をかける利点は全くありません。電車の中で勉強をするという方もいるでしょうが、机に座って勉強する時間より集中できることはないでしょう。やはり家からできるだけ近い予備校を選ぶことが重要です。
ただし、家からは出た方が良いということも付け加えておきます。皆さんは小学校から高校まで、毎朝家を出て学校に通って勉強をしていました。人間は習慣の動物です。およそ12年間にも及ぶ習慣を簡単に変えることはできません。もちろん周囲に予備校が存在する・しないといった環境の問題もあるでしょうが、可能な限り通える環境が良いです。
3.費用
最後は費用で、これはもちろん安い方が良いですが適切な価格というものはあります。ただし、高過ぎる学費は本当に意味がありません。百害あって一利なしです。
はっきり言えば医学部系の予備校です。なぜか医学部と冠しただけで金額が跳ね上がりますが、まず講師にしても他の医学部系ではない予備校に出講ある方が多いです。そして家から遠い場合が多く時間がかかります。
少人数を謳っているところが多いですが、セミナー形式においては5人以上は何人いても指導方法が変わりませんので、5人でも50人でも100人でも変わりません。少人数なら質問しやすいというのは幻想で、実際に5人くらいの授業をしたことがありますが、授業している中で質問する生徒はいません。いわゆる大手よりは面倒見が良いとは思いますが、諸々考えるとわざわざ選ぶ必要はありません。
一般的な予備校で年間かかる学費は150万程度です。年間の学費が70~80万くらいで、各種講習(夏期・冬期など)に学費と同じくらいの費用がかかるのが相場でしょう。講習会が無い・費用に含まれているという場合は半額の80万程度になります。ただ、費用に関してはカリキュラムと反比例するというイメージでしょうか。
ちなみに講習会が無い・年間学費に含まれているという塾/予備校は自習時間が多いイメージです。(通常カリキュラムに強制自習という自習時間が多いケースがほとんど)
これは自分のイメージに合わせるとよいでしょうが、自習時間はあまり多くならないようにしておきましょう。
以上が予備校選びのポイントですが、結論としては
1.講師との対話量がどの程度確保できるか
2.家から近い方を選ぶ
3.予算高いものを選ばず、対話時間と金額のバランスを考える
ということになります。皆さんの「自分に合う予備校」を選ぶ上で参考になれば。
弘道塾では現在、高卒生コース新年度生を募集しております。
1.カリキュラムは、朝9:00~夕方18:00まで個別に設定していきます。自分の苦手に合わせたオーダーメイドなカリキュラムで、一日のおよそ半分を演習&コミュニケーションの時間にあてますから、学力を効率よく伸ばせて、カリキュラムも随時見直していきますので、最後まで自分に合ったカリキュラムです。
2.場所はJR小山駅東口から徒歩10分かからないので、交通の便もよく、とても静かな場所にあるため集中して勉強に取り組めます。
3.金額は個別にご相談しますのでお問い合わせください。
塾長は進路指導の専門家で医学部受験にも詳しく、また学習指導のエキスパートでもありますので、高卒生の皆さんに自信をもってお勧めできます。
栃木県南・茨城県西にお住まいで大学受験を考える方は一度お越ください。
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