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雷霆を告げる音

選ばせてやる

2018.11.14 11:36

「なんで俺だけがこんな目に合わなきゃいけないんだ…」


「お願いだ、助けてくれ」


椅子に後ろ手、足も椅子に繋がれた人間は命乞いをした。


お前に発言権はない、

俺だけがそれの有無を確認する、

だから黙れ。


「そ、そんっっっっっつ!!!いっやあっっっ!!!」


二度は言わない、

喋っていいと言うまで黙れ。


「…」


痛みに耐えながら奴は耐えた、

足の親指はハンマーで割られていた、

痛みよりその恐怖に本能が従っていた。


お前に選択肢を与える、


今ここで死ぬか、

このカバンを持って都会のど真ん中に行くか。


「そんな!?っっっっっっっっっっひぃぃゃゃゃゃゃあぁぁぁぁ!!!」


奴の足の指は少なくとも2つ潰れた。

発言は俺がいいと言うまでするな、3つ目だ。


激しい呼吸音以外は静寂だった。

家族は大切だよな?分かる、俺も自分自身以上に大事だ。


1か2だけをお前に選ばせる、わかるよな?

発言していいぞ。







「1」