月を見て ふるさと恋しや
2018.11.14 22:51
こんにちは。
埼玉の伝筆講師ゆうです。
天の原 ふりさけみれば春日なる
三笠の山に 出でし月かも
阿倍仲麻呂「古今集」
天を仰いではるか遠くを眺めれば、
月が昇っている。
あの月は奈良の春日にある、
三笠山に昇っていたのと同じ月なのだなあ。
遣唐使として唐に渡り
才能を発揮し、当時の皇帝に気に入られたため
なかなか日本への帰国を許されなかった阿倍仲麿。
30年を経て、ようやく望みが聞き届けられ
その送別の宴席で読んだ歌。
ただ残念なことに、
船が難破し、唐へ戻ることとなり
そのまま彼の地で没したという。
この歌を初めて聞いたのは、
多分、中学生の頃。
情景が浮かぶ、きれいな歌だなあと思ったが
感情は湧かなかった。
今、「大人」になって
こうやって書いてみて
読んでみると
望郷の想いが、自分の中に染み込んでくる。
じわーーーっと。
そして、妙に泣けてくる。
いろいろ、経験してきたんだねえ、私。
自分の心に残る歌を
伝筆という文字にしてみませんか?