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2024.03.12 12:45

大好きな人がふっと隣に座ってピトッと寄り添ってくれるような、可愛い子どもや動物が無邪気に体を引っ付けてくるような、そんな圧には幸せな心地良さがあります。

片や、混んだ電車の座席に無理やりお尻で割り込まれると、窮屈だし気を遣うし、そんな圧は嫌ですね。



圧について考るとき思い出すのが、学生時代に読んだ圧電素子の論文です。

記憶は薄っすらなのですが、「圧が電気を生む」話です。

圧電素子というのは、圧力を加えることで電圧を発生(圧電効果)したり、逆に電圧を加えることで変形(逆圧電効果)したりするデバイスのことです。

水晶やある種のセラミックなどが、圧電材料になります。

難しく聞こえますが、知らないうちに結構身近に使っているものです。

例えば電子式ライター。

着火操作部をカチッと押すと、中のハンマーが圧電素子にぶつかって電気エネルギーが生まれ、それを使って火花を飛ばしてガスに着火します。


ギタリストならお馴染み、ピックアップの一種、ピエゾ。

ギターの振動を拾って電気信号に変換してくれます。

実はピエゾとは、圧電素子(Piezoelectric Element, Piezoelectric Device)そのもののことです。


圧電素子を仕込んだ床の上を人が歩くことで、灯りが点いたり鳥のさえずりが鳴ったり・・・なんてものも実用化されています。


体に触れるとその圧で電気が生まれて、不具合や眠った細胞に働きかける・・・というのは私がケア中に妄想していること。



効果的な圧は望むところですが、度を過ぎると困ります。

体への圧も強すぎると反発が生まれ、反って身を硬くしてしまいます。

酷い場合は筋肉を損傷して、もみ返しの原因になるかもしれません。

私も昔々、強いもみほぐしを受けた翌日、全身痛くなって辛い思いをしました。

精神的なプレッシャー(圧)も、自分にとって適度なら奮起の原動力になりますが、あまりに強すぎると潰れてしまいそうになります。

どれくらいの圧が適しているか、人それぞれ、その時々で違うのですから、難しくもあり面白くもあり。


セルフケア講座にご参加いただく方からよく質問されるのが、

「どれくらいの力でもんだらいいですか?」

ということ。

「触れているだけも十分に働くので、力は要りませんよ。」

とお伝えします。

自分で自分をケアする訳ですから、強くももうとすると自分自身が疲れてしまいます。

慣れてくるとだんだんご自分に合った圧も、他人に触れたときに相手が気持ちよさそうな加減もわかってくるものです。

ぜひやってみてください。

優しい気持ちになれますよ。


私も冒頭の例のように、大好きな人にピトッと寄り添うような心持ちで触れるよう心がけています。

参考過去記事 『触れ方あれこれ』