Bruce Springsteen--Straight Time

ブルース・スプリングスティーン--堅気の暮らし

1986年に出所して

女房を見つけた

悪事に関わらないようにして生きるために

清潔で狭い道を歩いた

動物飼料精製工場で職を得た

うだつが上がらない仕事だ

晩飯前に夜の帳が下りるとき

俺は時々うずうずしている

俺には一線を越えてしまう冷淡な心がある

堅気の暮らしはウンザリだ

夕食の席にいる俺のおじは

盗難車を売って生計を立ててるが

そのおじが俺に百ドル札を手渡して、言うんだ

「チャーリー、お前の友達が誰なのか覚えといたほうがいい」

俺には一線を越えてしまう冷淡な心がある

堅気の暮らしは無理だ

8年もそこにいれば死にたくもなる

でも人は何でも慣れてしまう

そのうち、それが自分の人生になるんだ

夜、キッチンの床の上で

可愛いベイビーに高い高いをしてやる

マリーは微笑んでるが

目の端で俺のことを見張っている

自由の半分すら手に入れられないみたいだ

俺は玄関のポーチに足を踏み出し

冷気を深く吸い込む

俺には一線を越えてしまう冷淡な心がある

堅気の暮らしはウンザリだ

地下室には猟銃と弓のこがある

ビールをすすると

13インチの銃身が床に落ちる

晩に帰宅

俺の手から臭いは取れない

枕に頭を預け

異国の地へ放浪する