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【PRIMAL 植村正秀】美味しくて楽しい。フェスでフードが果たす役割。

2024.03.14 12:00

––– 最初にフェスに飲食出店したのは何年だったのですか。

 ナチュラル系の人たちがやっていたイベントに出たのが2003年です。その流れで翌年の春に代々木公園での「アースデイ東京」に出店しました。夏の「アースガーデン」にも出て、そしていきなり「フジロック」に行っちゃったんです。

––– ほとんどフェスでの出店がないなかでの「フジロック」だったのですね。

 そうです。右も左もわからない状態でしたね。とにかく度肝を抜かれてしまって。「なんだこれは?」っていう感じですよ。「こんな楽しい仕事ってあるの?」っていう。幸運にもフィールド・オブ・ヘブンでの出店でした。これが他のフェスでの出店だったら、今につながっていたかどうかわからない。ヘブンだったことが大きくて、僕のキャリアの原点はやっぱり「フジロック」にあると思いますね。

––– それから20年以上。フェスでの飲食の変化を感じていますか。

 レベルは確実に上がってきています。腹を満たすっていうだけではなく、フェス飯もフェスの楽しみのひとつになっていますから。ただその年のトレンドっていうか、似たりよったりのメニューにどうしてもなりがちではありますけどね。

––– それではフェスの変化は?

 どうしても「フジロック」のヘブンと比較してしまうのですけど、僕たちが楽しいと思えたフェスとは違っていて、野外コンサート的な感じになっているところが多いように感じています。フェスという空間を楽しむというよりも、アーティストのライブを見ることが優先されているというか。気になるアーティストをいっぱい見たい。その気持ちもわかります。音楽好きだったらまさにその通りなんです。ライブじゃない時間をいかに楽しめるか。それこそがフェスの持っている懐の深さなんだろうし、余裕を持って会場を楽しんでもらいたいなって。

––– フェスへの出店を続けている理由ってどこにあると感じていますか?

 やっぱり「楽しい」っていうことじゃないですか。体力的にきついこともあるし、野外フェスであれば自然相手だから天候が厳しいこともある。見えないところでは地味な作業もある。けれど、フェスが楽しいし、フェスにいること、フェスに出店していることが好きなんですね。自分たちが作ったものをお客さんに喜んで食べてもらうっていうことが、もちろん大前提にあります。それも楽しいしうれしいことですから。

––– 飲食を通して楽しさを伝えること。それがプライマルのフェスでのミッションでもあると。

 ただのもの売りにはなりたくないんですよ。ブースにもエンターテインメントの要素を入れたいし、究極的には自分らの出店もフェスを装飾するひとつになりたいんです。フェスって日常から離れた空間であり時間だと思うんです。いかに異空間を創出するか。そんな要素がありつつ、プライマルだったら美味しいものが食べられるよねっていう安心感も与える。そのふたつがあることがプライマルが目指しているものだし、それを実現させていることがプライマルの存在価値だと思っています。

––– 今年はどのくらいのフェスに出店する予定ですか。

 例年とあまり変わらないと思います。春風ではじまって、「アースデイ東京」「GO OUT JAMBOREE」。今年は久しぶりに「ARABAKI」にも行きます。5月はチケットがソールドアウトになっている「POP YOURS」。5月は今年が最後になる「頂」に「ザキャンプブック」。そして夏になって「フジロック」「スイートラブシャワー」。フェスが続く限り、飲食出店はきっと無くならないんですよね。だからこそプライマルの魅力って何なのかっていうことを自分たちでも再確認して、ひとつひとつのフェスの現場でそれを出していかなきゃって。

––– それは楽しいっていうことも伝えていくことですよね。

 どうせ仕事をするんだったら、好きなことで楽しくやれたらいいよねっていうタイプなんです。フェスで自分も楽しむための大きな要素が、出店もフェスの装飾として存在して

いること。それを軸としていつでも持っていなければならないし、それをどのフェスでも持ち続けていられたら、プライマルの魅力を感じとって、共感してくれる人や仲間が増えていくんじゃないかなって。そして20年以上にわたって培ってきたことを伝える側にもな

らなきゃいけないっていうことをすごく感じています。

PRIMAL(FOOD TRUCK CATERING SERVICE)

フジロック、スイートラブシャワー、頂などの野外フェスから、アースデイ東京といった都内のイベントまで、様々な場所にフードトラックで出店。フェス飯の代表的な存在となったキューバサンドはプライマルの十八番。美味しいフードによって、多くの人に笑顔と元気をもたらしている。出店するときのコンセプトは「会場装飾のようなフードエリア」。食べることもフェスの大切な時間であることを教えてくれる。

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