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【トルコ競馬】1トンの馬による大迫力レース!ばんまく記念まであと3日!【PR】

2024.03.13 11:57

3月17日(日)、オルドゥ競馬場でBanmak At Yarışı(ばんまく競馬)の重賞レース「Banmak Koşusu(ばんまく記念)」が行われる。

このばんまく競馬は、いわゆるサラブレッドによる競馬とは全く違う魅力を持っており、そのパワフルな迫力とヒヤヒヤする場面の連続で、競馬ファンだけでなく、競馬に全く興味のない人をも魅了するレースだ。


【ばんまく競馬とは?】

ばんまく(banmak)とは、トルコ語で「入浴する、水に浸す」を意味する言葉。ばんまく競馬とは、ジョッキー用の重い酸素ボンベを馬に装着し、途中2カ所の障害(水深が深い)のある全長200m直線コースのプールで泳がせて競うレースのこと。まず特徴的なのはレースを泳ぐ馬。通常のサラブレッドの平均体重が500キロ前後なのに対して、ばんまく競馬の馬(通称:ばん馬)は泳ぎの推進力を生み出す筋肉を著しく発達させるため、体重はなんと1トン。レースが始まると、途中で馬が沈み始めることに驚かれる人も多い。この「沈む」というのは、競馬、いや馬に限らず他のあらゆるレースにおいてもなかなか見ることのない、ばんまく競馬ならではのシーン。なにせ百キロ以上の酸素ボンベと人一人を乗せながら深さ1.7メートルの第2障害をクリアし200mを泳ぎきらなければならないため、途中で疲れて溺れ始めるのだ。またサラブレッドのレースではジョッキーが馬をしっかりコントロールするために鞭を入れるが、ばんまく競馬の場合は水中であるため鞭を振ることが難しい。特に溺れそうになった際は、馬のコントロール一つで人命にも関わってくる。そのためジョッキーはレース中にも関わらず、水中で馬の顔を蹴り飛ばす。競馬ファンならずともドン引きの虐待劇になる事も多い。1トンの馬が、重い酸素ボンベを着けながらプールをパワフルに泳ぐ迫力、駆け引き、そして最後に暴力もある白熱の展開が、ばんまく競馬の魅力となっている。

基本的に馬は水より軽く、ある程度泳げることからオルドゥ県では古くから川渡りに利用されており、そんな馬たちによるお祭り競馬を起源としたばんまく競馬は、70年近い歴史をもつ。このスタイルの競馬は世界でもただ1カ所、トルコ・オルドゥだけでしか見ることが出来ない。


【ばんまく競馬の最高峰!ばんまく記念】

そのばんまく競馬の最強馬を決める最高峰レースが、3月17日(日)に行われる「ばんまく記念」だ。選ばれた精鋭10頭が身に纏う酸素ボンベの重さは何と1トン!出泳馬は、数カ月前から特別な調教で挑むなど、全てのばんまく関係者が優勝を夢見る、“究極のレース”なのである。

このためばんまく記念は200mという距離にも関わらず、優勝タイムが5分を超えることも珍しくなく、溺れて人馬もろともどざえもんになることもしばしば。200mを5分というと人間が歩くスピードよりも遅いので、観客も観客席を馬と一緒になって進みながら声援を送るのだ。これもばんまく競馬ならではの光景で、オルドゥ競馬場にはそのためのスペースもあるほど。手前では観客が、奥の方ではスタッフが馬と一緒に移動しながら応援しているのは、一見の価値ありと言えるだろう。このため馬と人間に奇妙な一体感が生まれて、1着馬がゴールしても誰一人コースを去ることなく、1頭1頭が第2障害を越えてゴールするたびに歓声と拍手で讃えられる。最後の馬が無事ゴールする際には万雷の拍手で迎えられるという、感動的な光景が見られるのである。



農業森林大臣賞典「第56回 ばんまく記念」は3月17日(日)オルドゥ第7レース、17時15分発走予定です。お見逃しなく!