ゲイシャの謎
コーヒー豆の品種の一つに『ゲイシャ種』がある
初めて出会ったのは12年ほど前
パナマ産だったか?
今まで嗅いだことの無い香りに驚いたことは覚えている
その後、いろんな雑誌でも取り上げられたり
品評会でも素晴らしい評価を受けたりで
コーヒー豆としてはトップグレードの豆である事は疑いようのない事実
問題は
一度も美味しいと思ったことが無い
・・・
長い間、国内外のロースターのゲイシャ種の豆(産地も様々)をたくさん飲んできたけど
本当に美味しいと思った豆はひとつもなかった
未だにこんなにもてはやされて高価に取引されているのに
自分の好みの問題以外に、何か自分の味覚に問題があるのだろうか?と本当に考えた
今回たまたま頂いた国内有名ロースターのゲイシャ種の豆を飲んで、最終的な結論は『やっぱり好きじゃない』ということ
『美味しくない』と『好きじゃない』は違うし
ゲイシャを売るロースターの事を好きじゃないと言ってるのではない
ゲイシャ種という豆の品種が『好きじゃない』という事
はっきりとした理由は
・後味の悪さ
これはほぼ全てのゲイシャが浅煎りであることで、冷めた後の後味の悪さにつながっている
熱い時は香りさえ立っていれば何だって美味しい
焙煎が悪いから、と言う人も多いけど違う
浅煎りで後味の悪くない焙煎をするロースターは知る限り国内では1件
・お決まりのフレーバー
10数年前に初めて飲んだ時こそ衝撃だったけど、この手の香りはコーヒーには必要ないと思う
いかにも『私が主役よ!私だけを見て!』と言わんばかりの香りの豆は、できる限り避けたい
コーヒーは主役ではなく、傍らに静かに寄り添うものだ
巷で今もゲイシャゲイシャと騒ぐのは
裸の王様みたいに、美味しくないと思っても、それを口に出すと『こいつ分かってないな』と思われるのが怖いから?
それとも本当にこれを美味しいと思ってるから?
雑誌の影響?プロパガンダ?
どうなのかなぁ
まぁどちらでも良いし、ゲイシャ好きなお客様はウチには来ないと思うので
謎のままにしておこう
ただ素直にゲイシャは好きじゃないという話でした