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セイタカアワダチソウの「草木染」を総合学習授業で!

2018.11.16 05:45

11月にはセイタカアワダチソウがほぼ満開になります。

かねてより日本では嫌われ者の雑草として名高いセイタカアワダチソウですが、この植物を使って染物をすると、実に日本的なしっとり感のある黄色の草木染ができることが実験して分かったので、11月の総合学習授業で小学校4年生に、セイタカアワダチソウ染めを、日本の伝統工芸「草木染」として授業を提供しました。

やったことを順に書いて並べてみました。

まずセイタカアワダチソウを刈ってくるところから事は始まります。

写真のように近所で刈りました。学校の中にも生えていましたが、セイタカアワダチソウは気温が低くなると次々に満開になります。桂坂小学校は京都市内より1度か2度気温が低い場所にあるので満開が早くてもう種の時期を迎えていましたので、まだ花盛りが良かろう?とわざわざ洛西まで行って刈りました。でもやってみたら花を過ぎたセイタカアワダチソウでもちゃんとキレイに染まりました。


これが刈った、ご存じセイタカアワダチソウです。


これを子ども達がきざんで鍋に入れ、グツグツと1時間程度弱火で煮ると、コーヒー色の出汁というか染色液ができます。


煮終わったら草を鍋から出して出汁(染色液)だけにして、ここに絹の布を入れ、約70度で30分ぐらい温めながら絹に染色液が浸透するのを待ちます。


染色液に絹の布を入れただけでは布はちょっと茶色っぽくなるだけで、黄色になりません。

30分程度浸したら、布を水洗いして、次に媒染液に入れると色が鮮やかに発色するということが子ども達の目の前で始まるわけです。

実は黄色い色はセイタカアワダチソウの花の黄色い色で染まったのではなくて、この植物の葉や茎や花の中にある物質が媒染液に浸かったミョウバンというアルミニウム化合物と反応した結果、このような淡い黄色を発色して、さらにその黄色い化合物が絹を作っているたんぱく質に結合して洗っても落ちないぐらい定着する、という仕組みのということになります。

小学校の授業でしたので、子ども達が写る写真は載せませんでしたが、このような染色の各工程を実際に体験してもらって、草木染ってこんななんだ!と知ってもらうことと、一見役に立たないようにしか見えない自然の産物も、やり方によってちゃんと利用できることを学んでもらう2時間の授業でした。

この授業にはたくさんの地元住民の方々が参加して、授業の進行をお手伝いしていただいたので、できました。

参加いただいた方々に感謝しています。