うつ、強迫性障害、パニック障害3

あらゆることをネガティブに考えてしまったり、強迫観念に結び付けてしまうのは心である。だから、自分の心の弱さを克服しなければ、この病気を治すことが出来ない。多くの人はそんな風に考えているのではないでしょうか。

それは部分的には事実かもしれません。発症のきっかけが何であれ、これらの症状に苦しんでいる人には、自分自身に対する根本的な不安や、自己否定感を抱えている人が多く、その克服は最終目標になるものと思います。

でも、別の事実も、そこを克服するより、手っ取り早い方法もあるのです。私は別の事実の方に注目しています。

ネガティブな発想や強迫観念は、単なる習慣です。これは潜在意識の自動的な活動であり、悪循環から抜け出せなくなっているだけで、脳の中の回路の形成や、脳内ホルモンのバランスが、その習慣を強固なものにしているのです。

これらの人たちは、心が脳を誘導していると信じているかもしれません。でも実態を見ると、潜在意識に心が誘導されてしまっている。ですから、この悪循環から抜け出すため、必要なのは気付きと、練習です。

新しい脳内回路形成、脳内ホルモン活性化のため、新しい発想法の練習をする必要があります。性格を変えるのではありません。あなたの性格のままでいいので、考え方を変えるだけです。

これはあくまでも訓練、練習なので、実践さえすれば誰だって上手になります。やってみる前から、自分には無理だなんて思わないでください。方法はこれから例示していきます。試してだめなら、他の作戦を考えればいいんです。かなえらずやり遂げる決意さえあれば、苦しみに耐える必要はありません。