逆説の十か条　

逆説の十か条　　ケント・Ｍ・キース　（大内博 訳）

　１．人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
　　　それでもなお、人を愛しなさい。

　２．何か良いことをすれば、
　　　隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
　　　それでもなお、良いことをしなさい。

　３．成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。
　　　それでもなお、成功しなさい。

　４．今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
　　　それでもなお、良いことをしなさい。

　５．正直で素直なあり方はあなたを無防備にするだろう。
　　　それでもなお、正直で素直なあなたでいなさい。

　６．最大の考えをもった最も大きな男女は、
　　　最小の心をもった最も小さな男女によって撃ち落されるかもしれない。
　　　それでもなお、大きな考えをもちなさい。

　７．人は弱者をひいきにはするが、勝者の後にしかついていかない。
　　　それでもなお、弱者のために戦いなさい。

　８．何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
　　　それでもなお、築きあげなさい。

これらの文章を読むと、多くの人が「自己犠牲」を求めているように感じるかもしれません。

でも私はそうは思いません。これを実行できれば、幸せだろうなと思うからです。何よりも、自分を充実させ、自己実現できるんですから。

私からすれば、これが究極の「自己中心」です。マザーテレサ的生き方。

私たち凡人には、なかなか本当に正しいことが見えません。それでもなお、自分の考えられるなかで、一番正しいことができれば、それは幸せなことです。

他人の評価がどんなに高くても、自分で自分を評価できなければ、人は本当に幸せにはなれないんじゃないかなと思います。