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大谷弘至 official site

「古志」深川句会(3月)を終えて 2

2024.03.22 21:00

引き続き、3月の「古志」深川句会です。

第2句座、席題(下萌、浅蜊、遍路)です。


特選句から。


徳利をぶらさげ花の遍路かな   神谷宣行


〈花〉の一字が効いています。


春爛漫のなか、すこし浮かれた気分が伝わってきます。


不真面目な遍路の姿ですが、それもまた風狂。


殻ごとにうぶすなの景大浅蜊   篠原隆子


個体ごとにそれぞれ個性を持っている浅蜊の殻。


じっさいに浅蜊の殻の色味は、その棲んでいた泥や砂の影響を受けるようです。


それを〈うぶすなの景〉といったことで詩になりました。


天上へつづきてはるか遍路笠   谷村和華子


原句は〈つづきてをらむ〉でしたが、理屈っぽく響いてしまいますので、


ここは言い切ったほうが良いと思います。


いっそう句が大きくなり、遍路のあわれがより感じられるのではないでしょうか。

「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。


次回は4月10日(水)13:30〜


会場は江東区森下文化センターです。


「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。


会員以外の方は体験参加が可能です。


初心者の方も歓迎いたします。


ぜひお越しください。