マストクランプの緩み対策
昨年、6mを6エレのスタックにしたが、強風の時に上下のどちらか、または両方のアンテナがマスト部分から回転してずれて、アンテナの方向が上下でバラバラになる問題に悩まされてきた。スタックは同じ方向を向いていないと性能が出ないのはもちろん、タワーのエレベーターでアンテナを下ろせなくなるという問題もある。回転してしまった状況は、こんな感じ。
最初は、マストクランプを緩めて向きを修正したのち、目一杯ボルトを締めあげる、という対策を繰り返したが、問題が起きるたびに、タワーに登らなければならないのも体力的にきつく、対策を考えた。
マストクランプのUボルト2本でマストを締めているが、どうやってより強い締結力を得られるか考えたうえ、以下のようにした。
①マストクランプのマストとの点接触が2点と、Uボルトの接触(これも結局点接触と認識)1点の計3点で保持となっているものを、Uボルトをやめてマストの両側にクランプを付ける形にして、4点での保持に変更した。その上、マストクランプの下にもう1セットのクランプを付け、そのクランプをマストクランプに追加したクランプとSUS板で連結した。これにより、マストに対する接触ポイントが、アンテナ一本当たり、3点x2(マストクランプの上下2つのUボルト)から4点x2+4(マストクランプの上下2つのクランプに下に追加のクランプ)となり、6点から12点での保持とした。
Uボルトを止めて、マストクランプを両側から挟み、長いボルトで締め付ける形に変更した
下にもう一組のクランプを付けて連結した。
結果の確認はまだ、これから強い風でどうなるか、ですが、早速の数回の強風では問題は無いので、当面様子見します。 ところで、関連して、以下考察 。
1)何故、ずれるのか、について、私の6エレ八木は、ブームの真ん中よりもラジエーター側に多少近い所でマストに取り付けており、横から風が当たると、回転するモーメントが発生していると想像しています。マストが中央に有って左右で全く同じ受風面積なら、大きなモーメントはかからないはずなので。
2)強風でアンテナに回転する力が掛かったときに、アンテナとマスト、マストとローテーターの2か所でずれる可能性があり、今回マスト部分を補強したので、今後、ローテーター部分でのずれが起きるかもしれない、と想定している。それでも、上下のアンテナが同じ方向を向いていれば、少なくとも、ローテーターで狙う方向に向けられるし、エレベーターで下ろすこともでき、且つ、修正もローテーターのクランプ部分のみなので、対応ははるかに楽。さらに、マストクランプもローテーターもどちらもがっちり締結すると、ローテーターが破壊するか、アンテナが破壊するので、その最悪の状況よりは、ローテーターのクランプでずれるのが良いかな、と思っているところです。