「素直が一番」と言われても、、
こんにちは。
高野直人(こうのなおと)です。
素直であることは、
一般的には、
良いことのように思われています。
例えば、
何かの課題や問題を、
「クリアしたい」と思った時には、
すでに、
それを成し遂げた人の言う通りに、
あるいは、
多くの人がうまくいった方法に則って、
素直に行動するほうが、
自己流でやるよりも、
うまくいく確率は高いですよね。
ですが、
人間とは複雑なもので、
守りたいものを複数持っています。
それらを手放せないと、
一心には行動できないんですね。
その手放せない大事なものとは、
例えば、
「人から指図をされずに、
自由にやりたい」
「自分になりにアレンジしたい」
というエゴとか、
「指摘や注意をされたくない」
「ダメな自分がバレるのが怖い」
というプライドとか、
「失敗して恥をかいたり、
目立って注目されたくない」
という保身の気持ちとか、
「楽をしたい」とか、
「面倒なことはしたくない」
といった怠惰な気持ちとか、
「自分のことばかり考えず、
周りのにも配慮したい」
といった優しさなどですね。
そういうもののほうが大事だと、
「結果を出すために素直に行動する」
ことからブレていってしまうわけですが、
本当にそれらが大事なのなら、
結果のことはひとまず置いておいて、
「大事にすれば良いのでは?」
と私は思います。
人生において、
何に価値を置き、
何を重視するかは、
その人が決めることですからね。
素直に行動できる人というのは、
別の見方をすれば、
それ以外には大事なここだわりがなく、
他のことを軽視できてしまう人です。
本人がそれと気づかずに、
様々なものを、
犠牲にしている場合もあります。
多くの人は、
複数の大事なことを抱えながら、
そのバランスをとって、
生きているわけですから、
いきなり、
それらの全てを捨て去って、
結果フォーカスで、
必要なだと言われたことを、
何でも一途に素直に実行する、
というのは難しいことでしょう。
「こうなりたい」
とは思っていても、
「こういう事情があって、
ああいう事情があって、
思うように進まない」
というのが人間の自然な姿です。
ですから、
「素直に行動できない自分はダメ」
などと思って、
自分を否定しないようにしましょう。
自分を否定すればするほど、
自分をそこに閉じ込めてしまいますから。
高野直人