写真で見る半世紀の歩み
木更津市制50周年記念事業
オペラ「カルメン」
1992年11月
木更津市民会館大ホール
「カルメン」のチラシ
木更津音楽協会 会長 小山義雄 の挨拶
市制50周年記念「オペラ」CARMEN プログラムよりより
「木更津市市制五十周年記念として多くの行事が持たれましたが、その棹尾を飾って、の歌劇「カルメン」を上演することになりました。
ここまで運ぶには、市御当局の温かい御理解と多大な御援助があったことと、関係する方々の、長きにわたる御協力と準備の賜物であったことを想い、感激と感謝であります。
「カルメン」はの作家メリメの短編小説を、ビゼーが歌劇化したもので、情熱的なジプシー女カルメンとドン・ホセを中心に繰り展げられる悲恋劇で、その物語もさりながら、全四幕を通じて流れる美しいメロディが圧巻で、「ハバネラ」・「ジプシーの歌」・「闘牛士の歌」など、いつまでも魂を揺さぶられる名曲で綴られています。(一部省略)
木更津市が地域文化の先進都市として文化の各で常にその先駆的役割を演じて来たことは既にご承知の通りですが、今回上演の本格的なオペラのような質のイベントによって一層品格のある都市に成長させることは、私たちの今日的使命であろうと信じて疑いません。
どうぞ市民の皆様によって、この上演をさせて頂き、更に明日のへのとしてことを念願して已みません。
カルメンの公演をめぐって
木更津音楽協会 幹事 林 英樹
「カルメン」のプログラムより
S席4万円のオペラ広告が新聞に出ています・・・・それはともかくともかくとして身近な話、歌手4人に数人の子供だけ、舞台装置も衣装も簡単な、ある有名オペラを音響でやれないかと考えましたところ!一万五千円の入場料で満席にしないとダメとわかりました。オペラというものが、どれ補でお金のかかるものか御理解頂けますでしょうか?
今回の「カルメン」は、秋元出身・木高卒業の指揮者、坂本氏が持ってきたものです。氏は、華やかなオペラを組み立てるための大変複雑な裏の苦労を、充分に学んだ貴重な指揮者ですが、曰く「足利市で生徒のため6回、市民公開1回カルメンをやる。この機会を利用すれば安くできる、郷里の人達に是非・・・」と。そのような教育計画と予算を持つよその市を羨みながら、何とか木更津でもと思いました。ちょうど市制50周年。記念事業の一つとして援助してもらえないか、小山会長から市に願い出て、3百万円の補助を得ました。
よそ様に便乗してといってもやはりオペラは大変。
坂本氏の僚友、制作者であるオペラ研究団体O・M・A・T代表の井上氏(演出・尚美学園教授)は、好きなオペラ普及のためにと、身を切る思いで経費を削り引く受けてくださいました。それでも尚かさむだろう不足については、音響にも負担を願わなければなりません。
「市の記念事業なら市民参加は如何」と坂本氏。趣旨結構だが、何分このオペラは合唱の比重が大。歌う難しさに加えて更に、動き、掛合い、演じなければならない、全くそうした経験のない人達にいきなり「カルメン」とは何とも荷が重い。迷いましたが、宍倉氏(市民合唱団指揮者)の決意と坂本氏の激励によって決しました。本来なら広く募るべきですが、成り行きでこのように固まった時、改めて新しく合唱を編成する余裕がありませんでした。技術を問わず老いも若きも共に歌いましょうという市民合唱団が本格的なオペラ出演という難題に遭遇し立ち稽古に入ったとき、演出の井上氏、沢田氏、片道2時間半車をとばして何度も来津、夜9時までも熱心に指導下さいました。
主な役を演じる人、皆さん着々実績を積み重ねている立派な新進実力派です。
多くの好意と熱意に感謝しつつ、公演の成功を念じております。
「カルメン」大成功、皆さん有難うございました
木更津音楽協会 林英樹
木更津市民合唱団の広報紙より
世界で有数のオペラ劇場の引越し公演だって、毎年東京では観られるけれど、「カルメン」は、一回限りここでしか見られない、希少ということなら断然一番だ。
空前のオペラブームと言うけれど、木更津でオペラは無い。各地市民オペラのニュースをちょくちょく聞くけれど、これも木更津にゃ何の気配も無い事・・・・・だったけど、今度の事はそれに近いもの、それが出来ちゃった、たまげた。それは宍倉先生の決断とお骨折り、皆さんの努力の賜物、先生も皆もスゴイ、ピアニストも大したもの。
「喧嘩は本職卵にやらせるから皆は歌えばよい」と、坂本棒振りは激怒したけど、ケンカも踊りもやっちゃった。秋山ミカエラさんが言っていた「音大生より皆さん雰囲気があってスバラシイ」と。そりゃあアバズレ、山賊、こどもにゃ無理。タバコふかせりゃもっと良かったけど。
カルメンに比べりゃ 椿姫なんての朝飯前の技。でも金髪かつら超ハイヒール肩も露わなドレス着て、女工などより似合うかな。
市民会館からジャスコ先まで、空腹抱えて一人トボトボ歩きながら、先程の舞台、お一人お一人思い出しニヤニヤと嬉しくなりました。そして思いました。みんな今夜は良く眠れるだろうね。皆さんほんとにご苦労様でした。
下記は広報紙の原本です。
第10回かずさ音楽祭〜かずさの「第九」〜ファイナルコンサート
2004年12月19日
かずさアカデミアホール
「ボニーと歌おう」 女性のみ出演
1991年11月
君津市民文化ホール