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川野芽生 Megumi KAWANO

ロリィタ短歌朗読公演『衣裳箪笥のアリス』が間もなく開幕します

2024.03.26 13:41

完全にサイトの更新が止まっていてすみません。
SNS界にも激変があり、どのSNSで何をお知らせしたらいいかわからなくなってしまったし、登録していないと読めないようになってしまったらしいし……ということで、こちらのサイトをちゃんと活用していかなくてはと思っています。


さて、直前のお知らせで申し訳ないのですが、私が出演したりいろいろしたりする公演がもうじき始まります。
ロリィタ短歌朗読ライブ『衣裳箪笥のアリス』です。


公演情報

日時:2024.03.30(Sat) 14:00~/ 18:30~

   31(Sun) 13:00~/ 17:30~

場所:御茶ノ水RITTOR BASE
チケット購入や公演情報はこちらから。   


歌人・小説家であり、昨年12月に刊行した初のエッセイ集『かわいいピンクの竜になる』(左右社刊)では、ロリィタをはじめ「装うこと」についてを綴った川野芽生。気鋭の歌人によって詠まれた『ロリィタ短歌』の朗読にシアトリカルな演出を加え、作者本人と俳優、演奏家により上演いたします。 
 会場は優れた音響空間として知られる御茶ノ水RITTOR BASE。立体音響システムを駆使することで、通常の朗読ライブ以上の没入感を得ることができます。 
 また、3/30 18:30〜のステージは配信も行います。高精細な映像はもちろん、音声は会場の立体音響をバイノーラル化してお届けしますので、ヘッドフォンで聴いていただくと、あたかも会場に居るかのような臨場感が得られます。 これまでに無い新感覚でイマーシブな朗読ライブをぜひご体験ください!
(Peatixイベント詳細ページより)


これだけだとまだ、ロリィタ短歌朗読ライブとは何か? という感じかもしれません。


経緯

まずは、私がロリィタファッションにはまって間もない頃、鈴木真理子さん(『KERA!』や『ゴスロリバイブル』の元編集長)から、ロリィタにまつわる短歌を作ってほしいと依頼され、「地上のアリス」と題した30首の連作を制作、鈴木さんたちが運営するSNSアカウント「Otona Alice Walk」から発表した、というのが始まりでした。


その後、紙の同人誌で『地上のアリス』を刊行。ここには、書き下ろしの10首連作「火事のやうに」も含まれています。


そして、約一年前、Gallery Cafe & Bar「オンディーヌ」にて、この「地上のアリス」のために撮影された写真の展示を行い、その期間の最終日に、「地上のアリス」朗読を行いました。
朗読、と言ってよく思い浮かべるような、一人の読み手(主に作者)が座って、あるいは立って読み上げる、という形式ではなく、舞台俳優の嬉野ゆうさん(この時は違うお名前でしたが)と二人で、動きをつけながら、演劇のような、対話のような形で朗読をしたのです。
なんか、短歌の朗読をするなら、一人ではなく複数の声がほしい、と思ったのですよね。



その時、嬉野さんが、更にグレードアップさせてまたやりたい、と言ってくださいました。

そして、会場は絶対にここがいいだろう、と紹介してくださったのが今回の会場、御茶ノ水RITTOR BASEです。

音響にものすごくこだわっている音楽スタジオで、ここでなら私の声がもっと活かせる! と言ってくれました。


私の、声。
私はほんとうに声が小さくて、教室などではよく「聞こえませ〜ん」と言われたりしていて、それだけでなく声に対するコンプレックスというのは色々あったので(そのあたりは『かわいいピンクの竜になる』にも書いています)、自分が人前で声を使ってパフォーマンスをする機会があるなんて考えてもみませんでした。
せいぜい、震える声で学会発表をするのが関の山かと……。
でもねー、声が綺麗、声が好き、と言っていただくことも時々あるのです。
しかし声量もないし、音楽は苦手だから歌ったりすることもないし、役者にも多分向いていないだろうし、有効活用できる分野はないだろうと考えていた私の声。
それを、私のギフトとして捉えて、よさを引き出そう! と言ってくれたのが嬉野さんでした。


そして、RITTOR BASEに打ち合わせに伺ったとき、私が「小説の朗読もしてみたいんですよね」と漏らしたところ、会場のディレクターの國崎晋さんが「じゃあやりましょう」とこともなげに言ってくださり、ロリィタ短歌朗読第二弾の前に、小説『奇病庭園』を朗読するイベント「耳に就いて」の方が先に実現することになりました。
作曲家の〈とかげ〉さんが、小説の朗読にぴったり合わせた曲を書き下ろしてくださり、音源とピアノの生演奏と朗読が息を合わせて進むという、他にない特別な朗読となりました。


この時も、会場入りしてやはり音響のよさに驚き、また私の朗読ととかげさんの音楽を最適な状態で聴かせるために細やかな調整をしていただいて、自分の声がこんなに丁寧に扱われたのは初めてだ、と感動したものでした(このあたりの話は、『衣裳箪笥のアリス』のパンフレットでより詳しく読めます)。


こうして、初演から約一年を経て、ロリィタ短歌朗読第二弾が実現する運びとなりました。


第一弾との違い、見どころ

といっても、一年前の公演の再演ではありません。全く別物になっています。
まず、連作を順番通りに読むのではなく、「地上のアリス」「火事のやうに」、それから歌集『Lilith』に入っている歌から、嬉野さんが選んで自由に再編成し、脚本を作ってくれました。
脚本があるんですよ。
台詞にあたる部分は全部短歌。
でもそこから、ストーリーが、劇が、立ち上がります。


今回、演者はなんと5人。
私と嬉野さんに加え、舞台俳優の大島朋恵さん、鳥居志歩さん、ミュージシャンのじゃみーさんと、素晴らしいメンバーを嬉野さんが集めてきてくださいました。
じゃみーさんは楽曲提供とギター生演奏を担当。即興演奏もあります。
残りの四人が、短歌を朗読しながら、動き回りながら、半ばは演劇的なことをしながら、たまに踊ります。即興もあります。
私も。私も踊ります。
苦手科目の筆頭が体育だった私が(あと音楽も……)。
振付は森永理科さんです。


一昨年の秋、嬉野さんが出演されているということで、劇団PSYCHOSISの公演『G線上のアリア』を観に行き、それがとっても面白かったのですが、その演出をされていたのが森永理科さん、出演されていたのが大島朋恵さんと鳥居志歩さんで、その時はこの方々と共演する日が来るなんて思ってもいませんでした……。


更に、背後のスクリーンには映像作品も流れます。
写真撮影や映像制作もされている嬉野さんの作品です。


装いについての短歌なんですから、衣裳ももちろん手を抜けませんね。
それぞれ、とびきり素敵でかわいくてかっこよくて美しいロリィタ服に身を包んで登場します。
演者だけでなく、スタッフも……。
衣裳を変えられる人は毎公演変えるということで、特に私と嬉野さんは公演ごとに衣裳全取っ替えです。
そして会場は大量のお洋服で埋め尽くされるといううわさです。
会場に一歩足を踏み入れればそこはワードローブの中、私たちはワードローブの住人なのです。


そんなわけで、短歌朗読でもあり、音楽ライブでもあり、映像作品の上映でもあり、演劇でもありダンスでもありファッションショーでもあり……
と並べると頭がパンクしそうですが、ありとあらゆる手段を使って、短歌を表現します。
同時に、あらゆる手段を使って、お洋服を見せます。
短歌の作者として、すごく贅沢な経験だと思います。そして、お客さんにとっても、贅沢な経験になるんじゃないかと思います。


嬉野さんによる予告篇動画もどうぞ(えっくすに登録してないと観られないのかな……?)



各回の特色

すでに書いたように、回によって衣裳が違います。
私は、
30日の昼→お砂糖たっぷりの甘いコーデ
30日の夜→お人形さん風のクラシカルコーデ
31日の昼→かわいさとかっこよさを欲張った皇子コーデ
31日の夜→ヒストリカルで大人っぽいクラシカルコーデ
で出演します。


また、30日の夜の回は配信があります。
会場参加のチケットを購入された方も、配信をご覧になれます。
リアルタイム視聴も2週間のアーカイブ視聴もできます。


この回はアフタートークもあります。
アフタートークは配信されないので、聞きたいという方は入場券をご購入ください。


キャスト・スタッフ

短歌 川野芽生  
脚色 犬間洗 
演出 嬉野ゆう (PSYCHOSIS) 
出演 鳥居志歩 大島朋恵(りくろあれ) 川野芽生 嬉野ゆう じゃみー 
音楽 じゃみー 
振付 森永理科(PSYCHOSIS) 
音響 人見ユウリ 
映像・照明操作 琴音 
配信撮影 國崎晋(御茶ノ水RITTOR BASE) 
衣装協力 rubyBlossom 
宣伝美術 千草ちゆ 
当日制作 椎原静久      


私たちが演じるのは、
着たかった服を探す人(鳥居志歩)
薔薇模様のドレス(大島朋恵)
模造宝石(嬉野ゆう)
リボン(じゃみー)
フリル(川野芽生)
です。


フリル役? 模造宝石役? それがどんな役なのかは、観てのお楽しみ。


入場券・会場

入場券  4,500円+税(配信アーカイブ付) 
配信視聴券  2,000円+税(30日18:30開演回のリアルタイム配信。アーカイブ付) 


3月30日 14:00開演/18:30開演
3月31日 13:00開演/17:30開演
 ※上演時間は60分を予定。
 ※受付開始は開演の20分前になります。 


会場 御茶ノ水RITTOR BASE
JR中央線/総武線 御茶ノ水駅より徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線 御茶ノ水駅より徒歩3分 
千代田線 新御茶ノ水駅B1出口より徒歩3分 
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1 お茶の水クリスチャン・センターB1


ちなみに会場内はこんな感じ(鳥居さん画)。
三面舞台で、座る席によって見えるものが違ってきます。
絵の中の「フ」はフリル、「模」は模造宝石、「人」は「着たかった服を探す人」。
この図を参考にして、好きな席に座ってね。



キャスト・スタッフのみなさんの記事

出演者の鳥居志歩さんがnoteで「わたしの心に刺さった「ロリィタ短歌」たち。」という記事を書いてくださいました。
ロリィタ短歌朗読第一弾を観に来て深く感動してくださった鳥居さんによる、「ロリィタ短歌」の深い読解が繰り広げられています。


上の図を描いてくださった鳥居さんによる会場案内、「衣裳箪笥の住み方」。
鳥居さん出演の経緯がわかる「ロリィタ・アベンジャーズ」も是非。


嬉野さんは「「衣裳箪笥のアリス」がもっとたのしくなるマガジン」を書いてくださっています。
記事数、なんと14本。
1本1本ご紹介することはできませんが、行こうかどうしようか迷っている方は是非こちらのマガジンを読んでみてほしいですし、絶対行く! という方も読んでおくときっともっと楽しめるはず。
公演パンフレットに掲載されている対談の一部を紹介した記事も是非。私と國崎晋さんの対談なんですが、これ、面白いと思う。


制作・宣伝美術(に限らず全面的にお手伝いしてくださっている)の千草ちゆさんは、「『衣裳箪笥のアリス』の見どころを、短歌と朗読以外から説明してみる」という記事を書いてくださいました。
短歌や朗読に馴染みが薄いから、楽しめるかわからないなあ……という方向けに、この公演のいろんな魅力を語ってくださっているのですが、逆に、短歌と朗読はわかるけど他の要素がよくわからないなあという方にも是非読んでほしいです。


おわり

記事、もっとはやく書けばよかった……。
今更言われてももう予定埋まっちゃったよ〜という方はごめんなさい。
でも配信もあるので許してください。
いろんな方に観ていただきたいなと思っているので、予定確認してみてください。

チケット購入や公演情報はこちらからどうぞ。


あっあと大事なことなんですが、年齢・性別・エスニシティその他どんな属性の方でも大歓迎ですよ!
ドレスコードもないので、お好きな格好でいらしてください。
ロリィタ着たことない方でも装うことが好きじゃない方でも何の問題もないし、「これは『女の子』だけの世界なのかな……」とか思わないでくださいね。


それでは、みなさまにお会いできるのを楽しみにしています。