「宇田川源流」【現代陰謀説】 支持率低下の打開策としての北朝鮮訪問で岸田内閣はどのように見られているのか
「宇田川源流」【現代陰謀説】 支持率低下の打開策としての北朝鮮訪問で岸田内閣はどのように見られているのか
毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。皆さんは、ニュースなどを見ていて「あれ?何でだろう」と思うことはないだろうか。これは「あまりにも予定調和しすぎているとき」もそうであるし、また、「あまりにも以外である場合」または「行為などは想像がつくが、その行動の主体が意外な場合」などがある。
ニュースというのは、意見やコメントなどまたは表現の方法などで偏向報道を行うことは少なくないし、また、「報道しない」という自由もあるらしく、重要なことを報道しない場合も少なくないのであるが、しかし、実際に報道をした内容において、その脚色部分を除き、事実に関しては、基本的には間違ったことは伝えていない。つまり「主語(主体)」と「客体」と「行為」だけであれば、特に脚色もなく通常の報道を行っている。交通事故などにおいて、誰が誰を(固有名詞は言わないまでも)交通事故でどのような状態で障害を与えたのかということなどは、基本的に間違ったことは言わない。
例えば3月22日のロシアのテロに関しても、日本の報道は、その事実関係がわからないまでも「誰が(ISが)」「テレグラムというSNSで」「動画を公開して犯行声明を出した」という事実関係に関してはしっかりと報道しています。この時に「なぜISがモスクワを襲撃したのか」「なぜこの時期なのか」「なぜ簡単にモスクワに中央アジア人が入ることができたのか」などの疑問がしっかりと頭の中に浮かぶ人は、それなりに陰謀を見ることのできる人であると思う。もちろんその疑問を持ったうえで、その疑問を調べるという作業が必要になり、その調べる中により多くの疑問が出てくる。
しかし、一方で「何となくわかったふりをする」というような人は、基本的には陰謀に「簡単にだまされる人」ということになる。そのことで、基本的には大きな差がつくことになる。
今回はそのような中で、岸田首相の「拉致問題解決」ということに関して見てゆくことにする。
与正氏「岸田氏が会談意向」
【ソウル時事】北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長は25日、談話を発表し、岸田文雄首相が最近、「できるだけ早い時期」に金正恩朝鮮労働党総書記と会談したいとの意向を北朝鮮側に伝えたと明らかにした。日朝関係を進める上で重要なのは「日本の政治的決断だ」と主張し、日本側に拉致問題で譲歩するよう迫った。朝鮮中央通信が伝えた。 【時事通信社】
2024年03月25日 13時35分時事通信
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12145-2903882/
与正氏談話を首相"承知せず"
北朝鮮の金正恩総書記の妹・金与正党副部長が「岸田総理が可能な限り早い時期に金正恩総書記と直接、会談したいとの意向を伝えてきた」とする談話を発表したと朝鮮中央通信が伝えましたが、岸田総理は「報道については私は承知していない」と答えました。
そのうえで、「日朝関係、拉致問題等の諸課題を解決するためには、トップの会談が重要であるということで、私直轄のレベルでの北朝鮮に対する様々な働きかけを行ってきている」と改めて強調しました。
参議院・予算委員会で立憲民主党の石橋通宏参院議員の質問に答えました。
2024年03月25日 13時10分TBS NEWS DIG
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12198-2903985/
陰謀の基本は「相手の弱みに付け込む」ということになる。その相手の弱みというのが、国全体、または集団全体の人が認識している内容である場合は、陰謀ではなく「恨み」ということになり、国辱などというような言葉になって、いつかそれを見返すというような叛動力になる。日本は日清戦争勝利時に遼東半島の領有を清国との間で決めたのであるが、しかしロシアを中心にした三国干渉によって遼東半島を返還しなければならなくなり、そのロシアが旅順港を租借することになる。この時は日本は「ロシアと戦うまでの強さがない」ということで、日本は耐える事しかなかったが、国民全体がその弱みを自覚していたので「臥薪嘗胆」を合言葉に、国力を上げることに尽力したのだ。その10年後に日露戦争を行うことになったのである。その旅順港を攻略した203高地攻略は、日露戦争の激戦の一つとなったのである。
しかし、これが「政治家のトップが国民にも隠していること」の場合は、このような「国力のアップ」に繋がらない。結局政治家が、国民の期待にもこたえられず、一方で、相手に手玉に取られておかしくなってしまい、国全体が国力を失う結果になるのである。
今回、岸田首相が「自らの支持率の回復のため」に「北朝鮮との拉致問題の解決」ということを主張し、水から北朝鮮に行って交渉するということを行っている。「自分の就任期間中に解決する」とその鼻息は荒い。しかし、そもそも岸田首相が外務大臣であった時に、つまり安倍晋三が首相であり、そのことを主張していた時には、当時の外務大臣は拉致問題に関しては何もしていなかった。もちろん、拉致担当大臣は他の人が行っていたのであるが、しかし、その拉致問題に関して当時は外務大臣なのであるから何でもできたはずである。しかし何もしなかったということは基本的に、岸田首相は個人としてまたは政治家の信条として、拉致問題には全く興味がないということを示しているのである。
その様に今まで何もしていなかった岸田首相が、唐突に拉致問題を言い始めるというのは、基本的には、自分の支持率などにやましい部分があるということになる。
以前にも書いたが、岸田首相の周辺には中国と北朝鮮のスパイばかりである。多分本人は、全く気付いていないが、首相官邸の様子や支持率低迷の内容などが全て伝わっているのであろう。
そのことから「もしも面会するならば拉致問題は解決したという前提である」というようなことを金与正に言われているということになる。
さて、ココが今回の陰謀である。金与正がこのような発言をしたことに意味をしっかりと解釈しなければならない。
そもそも、何故北朝鮮はこのように発言したのか。一つは韓国との関係である。それまで文在寅からうまく供与されていた賄賂などが無くなり、基本的に財政が悪化している。そのうえ韓国を孤立化させるためにはその後ろにある日本との友好関係を維持しなければならず、その意味では、日本を必要としているのである。
しかし、日本国民はそのようなことは全く考えておらず、北朝鮮はミサイルを突然打つ不気味な「潜在的敵国」であり、北朝鮮と仲良くしたいなどと考えていない。つまり、支持率低迷で北朝鮮と接触したいのは岸田首相の個人的な欲望によるものであり国論を代表するものではないということになる。
その岸田首相の個人的な欲望に付け込んだのが、まさに「面会を行う」ということを今、このタイミングでいった事情である。当然に、このニュースを見た日本の国民は「岸田首相の窮地に立たされた内容」や「北朝鮮の財政事情」などを読み解くことができ、同時に、岸田首相だけではなく日中議連の林官房長官が動いても、中国が全く北朝鮮に対して指導的な立場になってくれないという事情も読み解くことができる。つまり、岸田首相も林官房長官も、中国屋北朝鮮に「金を持ってくる弱い政治家」としか考えていない。バブル期の「ミツグ君」に見られているということなのである。
まあ、陰謀を読み解くと、「自分の国」に関してもどのように見られているかが見えてしまうのが、問題の一つかもしれない。