ローズウッド
2011年にスペインへ旅をしました。
5月の終わりごろで、町のあちこちの木に薄紫の花が満開でした。
日本では見たことがなかったのでガイドさんに訊くと、ジャカランダだと教えてくださいました。
ジャガランタとかハカランダとか、発音はいろいろですね。
咲いている姿も石畳に落ちた花びらも、とにかくその美しさに感動しました。
今では長崎県の小浜や宮崎県の南郷など、日本にもジャカランダが有名なところが出来ているようです。
咲いているときに行ってみたいなぁと思いつつ、なかなか出会えていません。
この頃アコースティックギターについて教わっていて、ギター最高峰の素材がブラジリアン・ローズウッドといって、その別名がジャカランダということを知りました。
いや、聞いたことはありながら、ピンと来ていなかったのかもしれません。
私が1番好きなアロマオイルはローズウッドなので、その一致にちょっと興奮。
でも、調べてみるとローズウッドにもたくさん種類があって、ジャカランダと呼ばれる木もいくつかあるようです。
ギターや高級家具の素材として重宝されるブラジリアン・ローズウッドはマメ科のツルサイカチ属
街路樹に多いジャカランダはノウゼンカズラ科を指すことが多い
アロマオイルの原料に使われるローズウッドはクスノキ科(?)
ということは、別の植物になるのでしょうか。
ブラジリアン・ローズウッドは重硬でヤニを多く含むため、耐虫害性や耐候性があり腐敗せず長持ちするのだそうです。
そのため高級家具や楽器に重宝されてきたのですが、乱伐で絶滅が危惧され、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)で規制の対象となりました。
伐採はもちろん輸出入にも規制がかかりましたが、今は植林も進み、またローズウッドの種類によって状況も変わっているようです。
アロマオイルのローズウッドも数年前から手に入らなく(入りにくく)なりました。
ローズウッドの木部からとる精油も規制の対象との理由のようでしたが、家具や楽器に使うローズウッドとは別の植物のようでもあるし、ローズウッドというくくり全てに制限がかかったのか・・・素人がネットで少しかじったくらいでは分からないことだらけでした。
詳しい方にお教えいただきたいところです。
アロマオイルには様々な作用があります。
イライラしたり興奮して高ぶっているときには鎮静効果を持つものが合いますし、逆に落ち込んでいるときには元気づけ活力を与える効果が欲しいところです。
ローズウッドはその両方を併せ持っていて、心のバランスに役立つと教わったことがあります。
アロマ専門ではない私には、どの状態でも使えてうってつけだと思いましたし、何より香りが好きでよく使っていました。
手に入りにくくなってからは、似た働きがあると言われるホーリーフを使っています。
少し香りが甘くぼんやりした印象があるので、ティートリーやユーカリなど抗菌・抗ウイルス作用のあるキリっとした香りを足すことが多いです。
植物の種別や絶滅危惧リストの分類はよくわかりませんが、ローズウッド(ジャカランダ)の花も木も香りも魅力的なことは確かです。
アロマのローズウッドが私たちの心身を癒やし元気にしてバランスをとってくれるように、ジャカランダの花やローズウッドの家具や楽器にも共通する力があるのかもしれません。
だから世界各地で愛でられ用いられているのではないかと。
植物から力をいただくばかりではなく、大切にしなくてはいけませんね。